目覚めると、オリヴィエはいつもより慎重にベッドを降り
いつもと同じようにシャワールームにむかった。

それはもう、彼にとっては日課になっていたのだけれども
シャワールームに射し込む朝陽も耳に届く小鳥のさえずりも
不思議なほど、新鮮に感じられるのだった。

そうして何より、昨夜の甘やかなひとときを思い出し
微かに頬を熱くしている自分にオリヴィエは驚き、苦笑した。

「まるで10代のお子様じゃないか」

そんな風に呟きで自嘲してみても、やはり今朝は
自然と綻んでしまう顔をどうする事もできない。

「幸せってこういうもんなのかもね」

酸いも甘いもかみわけた、大人なはずの自分にとって
発見続きの朝にオリヴィエはもう一度微かに苦笑した。

シャワールームを出ると
オリヴィエは最近一番のお気に入りになった
薔薇の模様のシルクのバスローブを羽織る間も惜しむように
足早に歩き始める。

乾ききらない髪は無造作に、けれど器用にバレッタでとめながら
歩きなれた長い廊下をじれったいと思いながら歩く。



ようやく目指す部屋の扉の前に立つと
オリヴィエはふと、小さな不安にかられた。

昨夜のことは夢だったのでは・・・と

「夢の守護聖が夢に怯えるなんてね」

肩を竦め、静かに扉を開けると・・・
夢以上にすばらしい現実が確かにそこで煌めいている。

エトワールとしての使命を終えてもなお
自分と同じ時を歩みたいと言ってくれた少女。

オリヴィエは静かにベッドの傍らに歩み寄り
微かに可愛らしい寝息をたてている愛しい人の寝顔をみつめる。

オリヴィエが求めて止まなかった
「永遠の愛」が、そこにある。

オリヴィエ様とのラブエン到達記念(笑)SSです。
非常に照れくさいんですが、頑張って書いたので載せてみました。

ゲーム中、オリヴィエ様にシルクのパジャマをプレゼントしたら
とっても喜んでくださったので、このシルクのバスローブも
私(笑)からのプレゼントって事で・・・。

いやぁ・・・それにしても
文章って何でこんなに照れくさいんだろう(汗)。