10回 在宅ケア ネットワーク・とちぎ         

 

日時 平成18211日 930分開場 10時〜1530分 

於:自治医科大学地域医療情報研修センター 大会議室

 

「コミュニティーが支える在宅ケア 地域力を考える」

            大会長  太田秀樹(おやま城北クリニック)

            副大会長 大沢光司(蔵の街コミュニティー研究会)

 

大会趣意書

私たちは、在宅ケアの発展を願って、毎年211日に、集いを開催してまいりました。みなさまのご支援によって、第10回目の集いを開催することができました。継続は力と申しますが、この10年間を振り返ると、栃木における在宅ケアを取り巻く環境は激変したように感じます。10年一昔という言葉の重みがひしひしと感じられます。

1996年在宅ケアネットワーク・とちぎ発足当時は、医療と福祉に大きな壁が横たわり、それぞれが思いつきのケアをしていたのではないでしょうか。行政との連携も困難なことが多く、ネットワーク設立のもっとも大きな目的は、在宅ケアにかかわる仲間の「顔の見える連携」でした。

ところが、4年後の2000年には介護保険制度が発足し、医療と福祉を一体的に提供するシステムができあがりました。同時に行政との連携の道が開け、在宅ネットワーク・とちぎ活動意義が薄れたかに感じました。しかし、介護保険制度がすべてを解決してくれたわけではありません。介護保険制度を利用できない末期がん患者の在宅ターミナルケアや、神経筋難病や重症小児の在宅医療の推進には、今でも多くの課題が残されています。

チームケアの重要性や、コミュニティーで支える意義を再認識すると、在宅ケアの本質は、コミュニティー・ベイスド・ケアだと信じるにいたっています。そして、少し見方を変えると、在宅ケアを推進するためには、連帯感あるコミュニティーをつくっていかねばならいということに気づきました。

そこで、節目となる10回目の在宅ケア・ネットワークとちぎの集いでは、地域力(コミュニティーパワー)をテーマに、10年の歴史を振り返りながら、医療・福祉の連携を超えた、地域分権時代の行政の取り組みや、市民団体の挑戦などを紹介し、老いても障害があっても、すばらしい人生をまっとうできるコミュニティーつくりを皆さんと考えてみたいと思います。

 

プログラム 総合司会 榑林行雄事務局長

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@     太田秀樹大会長挨拶 A寺沼幸子 マロニエ医療福祉専門学校長挨拶

10101215 シンポジウム

 地域力を問う 「医療福祉を核にした街創り」

座長 太田秀樹(在宅ケアネットワークとちぎ代表世話人)

 シンポジスト 日向野義幸(栃木市長)

大澤光司(蔵の街コミュニティー研究会代表)

岡田昭人(社団:コミュニティーネットワーク協会常務理事)

篠原陽子(彩北ネットワーク10代表)

 

人口減少社会、少子高齢社会のなかで、高齢者の医療福祉の問題は社会問題化していますが、行政にたよるだけでなく、市民が自ら解決策を提示する必要にせまられてます。

我々は、在宅ケアを推進するために、地域の力が大切だと考えていますが、全国では、医療・福祉を核とした地域再生、地域活性が模索され始めています。

そこで、今回は、高齢者、障害者福祉を施策の機軸にすえ、街つくりを始めた首長、その町で市民の福祉マインド醸成のため定期的な勉強会を開催している市民、そして、実際全国各地での町つくりを実践してきた、早稲田大学都市再生チーム(佐藤滋研究室)のリーダー、さらに、制度がほんとうに有効に機能しているのか、市民の立場で監視、評価のものさしを考えてきた市民グループの代表にシンポジストして御登壇いただき、老いても障害を持っても安心して暮らせる町つくりについて考えます。

   

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13151400 座長 趙達来(真岡西部クリニック院長)

 大会長講演 在宅ケアネットワーク・とちぎを振り返って「出前医者14年の挑戦」

 

私が1992年にはじめた出前医療は、一般の医師たちの目にはとても奇異な行動に映っていたようです。ところが、数年後公的介護保険構想が議論され始めると、いきなり在宅医療にスポットライトがあれられるようになりました。2000年には、医療福祉の連携構築を、制度が牽引し、おびただしい数の民間企業が介護ビズネスに参入、介護福祉が、官から民へ委ねられるようになりました。そして、医療保険改革案には、「看取りを含めた在宅医療の推進」という文言まで掲げられ、まさに在宅医療の推進は国家的課題であり、日本人の生き様を問われるものになったといえます。私の経験から、この14年を振り返り、在宅医療の未来へむけての、メッセージを伝えたいと思います。

 

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子どもの在宅ケア実践報告 座長 三瀬順一(自治医大地域医療学/総合診療部助教授)

 

  @ 子どもの在宅医療の課題  おやま城北クリニック 吉野浩之

A 栃木トータルサポートセンター奮闘記 職員の皆さん

  B バクバクの会(人工呼吸器をつけた子の親の会)の活動

                バクバクの会栃木支部長  瓦井千寿

 

  コメンテーター 高橋昭彦(ひばりクリニック院長)

 

若年者の在宅ケアをすすめる上で、介護保険制度は年齢により適応されないため、特に小児の在宅ケアの課題は山積しています。しかし、行政、ケアの提供者、そして、なににもまして当事者のさまざまな努力によって、重い障害を抱えた子どもたちが地域で健やかに暮らせるようになってきています。この現状を報告、紹介したいと思います。小児の在宅ケアを通して、地域の文化が垣間見えるといってもいいのではないでしょうか?

  

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  次回大会長 ご挨拶 三瀬順一  閉会の挨拶 副大会長 大沢光司

 

 参加費 2000円 学生1000円 

 

 

    在宅ケアネットワーク栃木事務局

      事務局長    寺沼 幸子

      事務局主任   榑林 行雄

      事務局所在地 〒328−0012

      栃木市平柳町2−1−38  (学)産業教育事業団内

      FAXTel 0282−29−1050

      E-Mail carenet@cc9.ne.jp 

 

   ホームページアドレス  http://www.cc9.ne.jp/~carenet

(プロバイダー倒産につき現在新規製作中)

         

    マロニエ医療福祉専門学校 福祉学部  0282-28-0030