大慈寺の文化財





現存する栃木県最古の寺院である大慈寺は、県・町指定の文化財を所有しています。


大慈寺相輪塔
栃木県指定有形文化財(建造物)
高さ約5.5m 鋳造青銅製
昭和33年 4月25日指定
 この塔は弘仁8年(815年)伝教大師(最澄)が全国6ヶ所に建てられたものの1つですが、後に大火で消失しました。
 現在のものは享保10年(1725年)当寺第96世、智周法師が再建されたものです。正面には日光山輪王寺門跡公覚一品親王の御筆で南無妙法蓮華経の7文字が刻まれています。

  

銅製華鬘2枚
栃木県指定有形文化財(工芸品)
金銅製
昭和33年 4月25日指定
 華鬘は仏教法具の1つで本堂の円陣の長押、欄間などに掛ける飾り物で、金、銅木版製のものが多く、まれに革製のものもあります。
 この華鬘は団扇形の金銅製で唐草式蓮華文様を透かし彫りにし、中央部に葵紋を付け、表、裏両面左右に梵字を付けています。
 江戸時代初期の工芸品として貴重な資料です。



銅製聖観音菩薩坐像
栃木県指定有形文化財(工芸品)
昭和62年 4月17日指定



手香炉
岩舟町指定文化財(工芸品)
昭和47年 4月 1日指定
 慈覚大師将来といわれています。大慈寺の手香炉は全国に例を見ないものです。
 この仏具が現存するのは大慈寺だけで、日光にも、比叡山にも伝えられていません。香炉は香を焚くための器で、金、銀、銅、陶器製などがあり、仏の供養のために用いる仏具として、その用途、形状によって様々な香炉に分類されますが、代表的なものとして、僧侶の持つ柄香炉、懐中用の袖香炉などがあります。
 手香炉は、密教の修行に使われたもので慈覚大師が中国での修行中、衣の中に持ち、印を結ぶ手を温めたものと思われます。



大慈寺奥の院
岩舟町指定史跡
昭和63年 7月 1日指定
 小野寺七石の一つ座禅石(黒岩山)と言われているところです。慈覚大師円仁の座禅修行の場でありました。
 黒岩山頂には宝篋印塔がありますが、この開山塔は享保21年(1736年)に建てられたものです。



慈覚大師堂
岩舟町指定文化財(建造物)
平成 4年 4月10日指定
 ご自刻の慈覚大師像に毘沙門天、不動明王像を祀り、古い天台の信仰を伝えています。この形は全国に二体しかないその一つです。護摩祈願の道場です。
 



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