大慈寺(小野寺山 転法輪院 大慈寺)は聖武天皇の天平9年(737年)、行基菩薩に
よって開山建立されたと伝えられています。別名を小野寺とも、大雄山鎮国千部道場とも
いいます。。開祖行基の後は、二祖道忠様、三祖広智様と法が伝えられます。
最高に勢力があったときには、広い敷地に七堂伽藍を備え修行僧が何千人もいたといわれています。
伝教大師最澄様がおいでになり、天台宗の東国発展の基礎を築かれたお寺であります。その折、全国六か所に建てようとされた相輪塔の一つを境内地に建立されました。
さらに、円仁様(後の慈覚大師)が9才から15才までの6年間にわたって修行を積んだ
寺、四代住職になった寺でもあります。この円仁様は、世界の三大旅行記と評価されている
『入唐求法巡礼行記』を書いた僧侶として世界的に知られています。
六歌仙の一人、小野小町様も当大慈寺と関係があります。この小野寺の地に、小野
小町様が晩年を過ごしたという伝説が残されています。
また、一遍上人が訪れたとも言われています。さらに小野寺家の祖、小野寺禅師太郎
様の父、義寛様とのかかわりも深い寺院でもあります。
しかしそのような古い歴史も、天正年間の兵火(諏訪ヶ岳の戦)により焼失してしまい
ました。また再建後の弘化二年にも不審火により全焼しました。
その後復興され、現在では、嘉永年間に再建された大師堂、全国6ヶ所の1つといわ
れる相輪塔、行基菩薩御作の薬師如来が祀られていた薬師堂、慈覚大師の座禅修行の場
であった奥の院など当時の面影を彷彿させるものがあります。
また境内近辺より、「大慈寺」という銘の入った古瓦が出土し、確実に古代大慈寺の存在を
証明してくれています。
伝教大師、慈覚大師の御聖跡であり、安慧様、徳円様などの高僧を輩出した、現存し
かつ歴史的に証明できる栃木県最古の寺院です。
大慈寺は天台宗の準別格寺に指定されています。
現在でも、多くの方々が参拝されています。ハイキングに来られる方、歴史を体感され
たい方、四季の自然を楽しまれる方、護摩祈願に来られる方、熱心に祈りを捧げられる方、
等々、目的は違っても、それらの方々すべてを大慈寺のご本尊様は包み込んでいただいて
おります。
住所 | 〒329-4314 栃木県下都賀郡岩舟町小野寺2247 |
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大慈寺 |
Tel | 0282-57-7286 |
<<大慈寺へのアクセス>>
東北自動車道 JR両毛線
佐野藤岡インター下車 10.4キロ 岩舟駅下車 7.2キロ
栃木インター下車 13.1キロ 栃木駅下車 13.7キロ
東武日光線 東武伊勢崎線
静和駅下車 10.3キロ 葛生駅下車 5.2キロ
栃木駅下車 13.7キロ
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