2005/10/25

夢の屋

 

今日は、栃木市のラーメン店「夢の屋」に来ています。こちらは以前「むつみ屋」だったところです。

むつみ屋も、オープン当初はめずらし物好きの栃木人が行列を作っていたことがありましたが、佐野ラーメンにならされてしまっている栃木人の好みにはあわなかったようですね。

管理人もオープン当初にむつみ屋の「北の恵みラーメン」を食べたことがあります。北海道の素材を使ったお勧めメニューということだったので食べたのですが、これがバター、牛乳を使用した味噌ラーメンで、アスパラ、コーン、ベーコンといった具が乗っており、ポタージュラーメンともいうべき濃厚な甘いみそ味。

北海道好きの管理人にはたまらない組み合わせにもかかわらず、その甘い味が私にはダメで、その後むつみ屋には足を運びませんでした。このとき普通の味噌ラーメンを食べていたら、管理人のむつみ屋への評価もきっと違っていたことでしょう。麺などは北海道から空輸していて、なかなかうまかったし・・・

さて、現在は「夢の屋」として再オープンを果たしており、すっかり定着しています。

うわさでは、「むつみ屋」時代と同じ経営者の方だということですが、私が聞いたわけではないので責任は持てません(^_^;)

さあ今日はどうしても辛いものが食べたくなったので、「タンタンメン」にしました。

夢の屋には同じ通り沿いにラーメン店が3軒もあり、特に「大童」はタンタンメンが評判ですから、夢の屋のタンタンメンもなにかしら個性を持たせる必要があると思います。また、通り沿いの「林屋」もたいへん美味いので、管理人一押しです。そのうちレポートしたいと思います。

さて、「タンタンメン」が出てきました。赤いですね。ちなみに煮たまごはオプションです。

辛いもの大好きの管理人は、この時点ですでに口と同じ幅のよだれが出ています。

炒りゴマをすり鉢ですったときのいい匂いがします。さっそく食べてみましょう、ズルズル。

佐野ラーメン風の平べったい手打ち麺とも少し違う、断面が正方形に近い、モチモチした中太麺、いや太麺といってもいいかもしれません。スープは表面に赤いラー油の層が浮いており、同じく表面に浮いているすりゴマ(切りゴマ?)とともに麺に絡んできます。

そして、スープをすすってみようとレンゲで表面のラー油層をよけてみると、あららら?驚くほどに薄い色の透明なスープがでてきました。他のラーメン店のタンタンメンは、細かくすったすりゴマや、市販のゴマペーストが入っていて白濁していることがほとんどですよね。本格中華の雰囲気を出すために、お店によってはゴマのほかにピーナツペースト、ピーナツバターあるいはそれらを組み合わせて使用しているところもあります。それらのタンタンメンは、香ばしさの上にまろやかさをともなって美味さを演出していますが、ときにそれはクドさとなることもあります(ピーナツバターが甘いタンタンメンもあるらしい……((((;゜Д゜)))ガクガクブルブル)。

また、炒めたひき肉やザーサイのみじん切りが乗っていることも多いと思いますが、夢の屋のタンタンメンには、刻んだチャーシューとメンマでした。「じゃあこれはタンタンメンとは違うんじゃないの?」という疑問が湧きますが、そもそも日本で食べられている「担々麺」は、中国で食べられていた「担担麺」を陳建民さんが試行錯誤の末に日本人の口に合うようにアレンジしたものだという説があります。

日本でよく食べられているスタイルのタンタンメンが、正確なタンタンメンだというわけではないようですね。「本場のものがエライ、伝統にのっとって作られたものが正しい」とかいう論議はこの際置いといて、「地域に受け入れられるように工夫する」というその姿勢をたたえたいと思います。現に、管理人などはザーサイは苦手だし、複雑な味よりシンプルな味を好みますので、夢の屋のタンタンメンは私好みの立派なタンタンメンと言いきってしまいましょう。スープのダシは次に出てくる普通のラーメンと同じかな〜?という気はします(辛さのためにあまり詳しい味のレポートができません)。

 

妻の注文は「ラーメン」。こちらは普通のラーメンです。薄いしょう油色のスープ。辛くないので、冷静にスープの分析をしてみましょう。口に含むと、最初に海の風味を感じさせます。昆布かな〜?節系の味もします。さらに味わうと、最後には鶏がらを感じさせ、それが全体をまとめあげているように感じられます。栃木佐野で一般に好まれる味ですね。浮いている油は少なめで、あっさりさっぱり食べられます。ラーメン通の方は、コッテリ、ギトギトを好む方も多いようですが、さっぱりにはさっぱりのよさがあるものです。

チャーシューは厚めに切ってあり、お肉としての食感とボリュームを感じさせる厚さ。

麺はタンタンメンと共通ですね。モチモチしていて、心地よい弾力を楽しめます。

さて今回は食べませんでしたが、このお店の餃子も特徴がありなかなかおいしいのです。

大きさが普通の2〜3倍はあるんじゃないでしょうか。具もぎゅうぎゅうに詰まっていて食べ応えがあります。

写真は別な機会に食べた、「とろチャーシューメン」

やわらかく煮込まれたチャーシューがなかなかうまかった。普通のラーメンのチャーシューとは、別な製法のようです。

 

撮影 MINOLTA DiMAGE X20