U 実践報告A

Aスクールカウンセラー(伊崎純子先生)の講話  平成13年7月2日 「スクールカウンセラーができること、できないこと」
1,スクールカウンセリング   @スクールカウンセリングとは「精神科医、臨床心理、あるいは教育学の専    門家による学校でのカウンセリング活動」   Aスクールカウンセリングは「学校でのいじめ、不登校の問題が大きく取り    上げられ、その一環として」必要になった。主な目的は、生徒が学校とい    う集団生活の場に適応することを援助することである。   Bそのため、スクールカウンセリングの対象は「いじめの加害者・被害者、    不登校児」の相談にのることが最も多い。保護者や教師の相談にのり、直    接生徒に関わる人を支えることで、間接的な援助もしている。  【参考文献】    将来的な課題 −アメリカ(スクールカウンセリング先進国)との比較−     @アメリカでは、自己理解の促進、虐待問題、家庭崩壊、セクシャルハ      ラスメント、物質乱用、十代の妊娠、対象喪失、怠学、無断欠席、進      学・キャリアカウンセリング、対人関係などの問題もカウンセリング      の対象となっている。また、自殺を含め、問題行動を予防するための      ガイダンスを行っている。     Aスクールカウンセリングは病院臨床と異なり、自己の課題より社会的      な課題を取り扱うことが多いため、「ピアヘルパー/ピサポート(カ      ウンセラーの代わりに週一度面接する生徒・中学生あるいは高校生)」      「コンフリクトマネージャー(二者以上の生徒間の対立の解決を促進      する生徒)」を養成し、その援助を活用している。 2,大平南中では
@勤務形態
週1回(主として月曜あるいは金曜) 8時間(8:05〜16:50)
A相談室の設置
 職員室の上、特別教室・資料室や放送室などのある階で休み時間に生徒が移動する際には通り道になる。同じ階の別棟は2年生の教室になっている。
備品: 棚(鍵付き)・相談受付箱(鍵付き)・時計・カレンダー・ファイル・ガムテープ・セロテープ・ハサミ・ボールペン・マッキー・のり・クレヨン(25色)・折り紙・模造紙・画用紙・色画用紙・カッター・色鉛筆・鉛筆・消しゴム・靴箱・ロッカー・職員室の机
B心の相談室・保健室との連携
ホットルームとの棲分け・行き来
C生徒への対応
*来室した生徒への対応→どのような機能を相談室に求めるのか
 (相談室・休憩所・友人形成の場・生徒からの情報の入り口)
*予約を取っていない限り、休み時間が終わったら退室・掃除の
 時には掃除に行くことを促す
D生徒の来室状況(来室生徒数と属性)の報告
 相談を行った生徒についての報告
 相談室経営に関するさまざまな活動の報告・依頼
E担任等への直接の対話
紹介に対する来談時の報告と見立て
F環境整備・案内の作成・職務に関わる記録作成と管理
※学校行事への参加・見学
3,教師と比較した場合のカウンセラーの特殊性
@毎日は来校しない
常態を認識しづらい(知らずにいることの利点) SOSの認識不足
A評価から自由
成績に直接影響を与えないことの話易さ・ウチとソトの使い分け
B「教える」立場と「教えてもらう」立場
「聴き方」の訓練・今ここでの関係・相手のことで悩みすぎない
(即効性をもった、具体的な解決を思いつく訓練は不足)
C時間観念の捉え方
無限にあるうちの一部の「時間を切り売りしている」感覚の特殊さ
D「来室しない」生徒に対して
「自分から」求めない限り「こちらから」あえて誘わない
仮に誘うのであれば必ず逃げ場を用意しておく
E1年任期
4,できること、できないこと
@個人カウンセリング
*長い目で見て生徒の人生を一緒に考えていくこと(長期のフォロー)は困難
*「契約」という概念が成立しにくい
*「来談」の状況が知られやすい
A集団カウンセリング
B心理検査
C守秘義務
個人内より集団守秘・信頼関係・事例検討会をもつと抱え込まずに済む
(スーパービジョン・コンサルテーション・リエゾン)
D他機関との連携
 病院・クリニック・児童相談所・福祉事務所・(家庭)相談所・電話相談・地域における社会資源