友達
                   西水代  菊池 和子  こんにちは。声はないが頭をポクリ。茶パツのお兄さんだ。私は「いらっしゃい」と一言。 誰だったかしら。一瞬わからなかったが思い出した。I君だ。しばらくぶりね。  小学校時代は特にいたずらで、自販機にキズをつけたり、店の物を壊したり、客としては 悪い子と思っていました。母の店を継いで一年、二年とたつうちに、子供達とも慣れて、性 格も名前もわかるようになりました。中学に進んでからも、悪い印象だけが残ってしまいま した。  ある日、部活の仲間が集まって、学校のこと、友達のこと、家族の話などをしているうち に、I君のことになりました。私は悪い印象を話すと、友達は言いました。「良いところも いっぱいあるよ。みんなを楽しくしてくれるし、やさしいところもある。とにかく明るい。 みんな好きだよ。」と。  彼の一面だけを見て、良い悪いと決めつけたことに、私は反省しました。大人である私が 子供に教えられました。I君は幸せだな。とにかくみんな仲が良かった。いじめや悪口など 記憶にない。大人になっても連絡しあっている様子。子供でも、大人でも、良いところは見 習い、悪いところは改め、人の振り見て、我が振り直す。  いつまでも、人生の勉強は続きます。