君への手紙
                                西野田  須藤 明美  一緒に暮らしているのに、どうしてと思うかも知れないけれど、面と向かっては言えない こともあるから、君へ手紙を書くことにしました。  入学当時に比べると制服姿も板につき、だいぶ中学生らしくなった君。時がたつのも早い もので、中学校生活も2年目に入ったんだよね。  ここまでくるには、いろいろなことがあったよね。君のことを小さい時からずっと思い出 すと………。夜泣きをしたり、お父さんの仕事の都合で幼稚園を二つ、小学校を三年生まで に三つも替わったり、幼稚園の時には病気で二週間位入院したり、ケガをして通院したりと 常に心配の種はつきなかったよ。  でも、一つ一つ乗り越えてきた、明るく、素直で頑張り屋の君。  そんな君も今は思春期の中にいる。気がつけば顔にはたくさんのニキビ、そしていつの間 にか声がわりをしていた君。そんな日々成長をしている君を見るにつけ、お母さんも嬉しさ や寂しさや心配もあるけれど、今までの親子の関係とは違い、少し離れた所から君を見守っ ていこうと思う。そして一人の『人』として見ていこうと思う。少しずつ子離れしなくちゃ ね。君の為に!  それから、誰もが通る思春期に対しても、戸惑いや葛藤、挫折もあるだろう。また、楽し いことも嬉しいこともあるだろう。誰かがテレビかラジオで『人生にはムダなことは一つも ない。』と、言っていたよ。怖がらずぶつかっていって欲しい。君ならきっとまた乗り越え ていけると思う。そして、その度ごとに成長してくれることを信じているよ。  これからは、人生の先輩として、また、相談相手として、見守り応援していくつもりです。 困ったことがあったら話をしてください。そして、できれば、たくさんの良い友達をつくっ て欲しいな。もちろん、病気やケガにも注意して欲しい。  最後に、君がどんな花を咲かせてくれるのか楽しみにしています。  じゃ、ね。 君へ     平成12年5月5日               お母さんより