なるほど ザ 仏事 
〜 「お香について」 〜

仏事には欠かせないお香%魔スり前の様に使われていますが意外と知られていない意味や作法を、私なりにまとめてみました。


お香のはじまり

お香はインドにて古来より香りで部屋を飾り、体臭を消すために使われていました。これをお釈迦様が父・浄飯王のご葬儀の際、茶毘にふす炎に香木をくべて供養とされた事が、仏事に使われる起源となりました。

お香の七つの効能

お香には場面に応じて七種の意味があります。皆さんがご法事やご葬儀でされるお焼香は@の意味で基本的に法要の中で一度となりますが、私たち僧侶は法要の中で@〜Fの意味を念じながら何度かお焼香します。
@ご供養のため…仏様ほお浄土では清らかなお香をお食事として召し上がります。
A身を浄める。
B心を整える。
C物や場所を浄め整える…その香り、煙はあらゆるものを清浄にします。
D仏の使い…その香煙に乗って仏菩薩は姿を現します。
Eもてなしの真心…良き香りで客人をお迎えします。
F煩悩を滅する…火によって香が焚かれる様に、煩悩を焼き尽くします。


お焼香は何回なの?

お焼香の回数や作法は、宗派によって異なり、浄土宗の場合は一〜三回いずれでも良いとなっています。その意味は、一回は「一心に」、二回は「身と心を浄め整える(戒定香)」、三回は「仏法僧の三宝を供養、過去現在未来の三世の仏さまを供養、または貪瞋痴の三毒煩悩を焼き尽くす」となります。その作法は左図となりますが、これも宗派によって異なります。しかし最も大切なのはその心、ご供養の真心です。回数や形にこだわらず、大勢の時は一回焼香にするなど、状況に応じて、心を込めて丁寧にお焼香して下さい。よく慌ただしく三回する方を見ますが感心できません。
 ちなみにお焼香とお線香の意味は全く同じです。元々はじめはお焼香しかなかったのですが、江戸時代にもっと長い間お香がもつように工夫されて、長い棒状になったものがお線香の始まりです。ですので作法や本数はお焼香と同じになります。


 


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