助六由縁江戸桜。 今回お食事処ではなく、お持ち帰りのお店です。 えー、 ここ関東の海なし県、群馬県では、 ……輸送網の発達した現在なら少し違う話になるのではないかと思うのですが、 自分の世代、昭和五十年代のチビッコさん達、 またはそれより前の世代の方には、 寿司といったら「海苔巻き」と「お稲荷さん」です。 そんな時代からの変わらない味を守り続けて……いるそうです。 去年初めて知ったので詳しくは存じないのです。すいません。 こちらのお店のメニューは基本的に海苔巻き(太巻き)といなり寿司です。 一人前、430円。 量としては成人男性なら腹八分目と言うところでしょうか。 町会とかのお昼に出てきそうです。 婦人部の あのつるりとした丸い湯飲みで。 シンプル。 太巻きが四切れに、稲荷が三つ。 太巻きの具はかんぴょうとさくらでんぶのみです。 いわゆる田舎寿司っていうのはこういうのを指すのでしょうか。 具の種類と量にしては寂しいと感じる向きがあるかも知れませんが、 これがなかなか。 一口かじってみると、 しっかり味のしみこんだかんぴょう、 そして適量のご飯。 二つ目、三つ目とすいすい進みます。 お稲荷さんはお揚げが甘辛く、やや濃いめに煮付けてあって、 これもまた口に運ぶと 「ん!」 「んー」 「ん!」 気が付くと器が空になっているというあんばいです。 ぜひともここは、 あつーい緑茶と共にいただきたいですよね。 さてはて午後からもうひと頑張り! そんな元気が出てくる一品なのです。 いかがでしょうか。 おすすめです。 |