以下、まる三が正解にたどり着くまでの経緯に沿って説明します。

 まる三はまず「野球場かなぁ」と思った(これが頭をよぎらないと答えにたどり着くのは難しい)。図を描いてみると北北西と東北東はちょうど90度の角度を成しているし、北北東というのはそれをちょうど二分する方角である。つまり、北北西と東北東が両翼で、北北東がセンターだと類推された。

 そこで、「ヒント4.この建物は41年前に建てられたもので、今も現存しています。」を頼りに、キーワード「スタジアム 1962年」でGoogle検索をしてみた。その結果「東京スタジアム」が浮上してきたのだが、これは現存しない(今は荒川総合スポーツセンターになっている)のでペケ。プロ野球の本拠地となっている日本の野球場で1962年に完成したものはなかった(△△県野球場が問題に出るとは思えない)。

 気を取り直して検索結果を眺めてみると、ドジャースタジアムというのがあった。

 

 ここで、“壁までの距離”を求めてみると――

ある建物のある場所から、ジョイナーがソウル五輪で世界記録を出したときの速さで北北西に10秒732ほど移動すると壁にぶつかります。

フローレンス=グリフィス=ジョイナーがソウル五輪のときに出した世界記録は、女子200mの21秒34(1988年9月29日)。秒速に換算すると200÷21.34=9.372m/sec。したがって壁までの距離は9.372×10.732=100.581m≒329.990フィート

ある建物のある場所から、オグリキャップが東京競馬場でコースレコードを出したときの速さで東北東に5秒809ほど移動すると壁にぶつかります。

オグリキャップが東京競馬場で出したコースレコードは、芝1600mの1分32秒4(1990年5月13日ちなみに鞍上は武豊)。秒速に換算すると1600÷92.4=17.316m/sec。したがって壁までの距離は17.316×5.809=100.589m≒330.015フィート

ある建物のある場所から、イアン=ソープがマンチェスターで世界記録を出したときの速さで北北東に1分6秒242ほど移動すると壁にぶつかります。

イアン=ソープがマンチェスターで開かれたCommonwealth Gamesで出した世界記録は400m自由形の3分40秒08(2002年7月30日)。秒速に換算すると400÷220.08=1.818m/sec。したがって壁までの距離は1.818×66.242=120.396m≒395.001フィート

 これは、ドジャースタジアムの両翼および中堅の距離とぴたりと合う。というわけで正解は――

ドジャースタジアムの本塁上にいる

 でした。