マウスピースとリード
ここでは、私が使用してきたマウスピースをメーカーの紹介文と私自身の使い心地の感想を交えて紹介いたします。くれぐれも私個人の感想として読んでください。
☆カッコ内の数字は、以前講習会で配られた資料の数値です。バンドレン社の数値とは違います。
フレンチタイプ
バンドレン5RV(ティップオープニング1.065ミリ フェイシング19.5ミリ)
☆カッコ内の数字は、以前ヤマハの講習会で配られた資料の数値です。バンドレン社の数値とは違います。
バンドーレン独自のフェイシングで、クラシックプレイヤー、クラリネット指導者に広く使用されています。
初心者には、5RVが良いと言われていますが、決して標準とはいえないと思います。高校時代から、大学時代まで何本か使用しましたが、個体差が大きくなかなか良いものには恵まれませんでした。
バンドレン5RVライヤー(ティップオープニング1.09+ミリ フェイシング20.5ミリ)
多少長めのフェイシングを好む人に最適です。
私はこのマウスピースを標準として薦めたいです。ティップオープニングもフェイシングも私には中庸のように思えます。音色は個体差があるのでなんともいえませんが、自分の求める音が出しやすいマウスピースだと思います。
私が教えている初心者の生徒には、このタイプを使わせています。
バンドレンB45(ティップオープニング1.195ミリ フェイシング21.5ミリ)
このマウスピースは、バンドレンの中でも特殊なもので、今までに無かったような重厚なサウンドで、しかも広い音域をカバーし、安定性も抜群です。シンフォニックオーケストラのプレイヤーに好まれています。
私はこのマウスピースを吹きこなすのに、時間がかかりました。フェイシングが長いのでリードの左右のバランスがかなり取れたものでないと、良い音が得られませんでした。速いスタッカットも難しく、2年ほどで11.6に変えました。
バンドレン11.6(ティップオープニング1.16ミリ フェイシング20.5ミリ)
デザインはB45のスタイルで、すこし硬めのリードでも楽に演奏でき、倍音の音域もさらに広がりました。
というように、B45と似ていますが、ティップオープニングがすこし狭いようです。ミュンヘンに行ったとき購入したもので、リードが合えばものすごく良い音がしました。しかし、あごの力の関係か、長時間吹くと口が痛くなってしまうため次の11.1に変えることになります。
バンドレン11.1(ティップオープニング1.11ミリ フェイシング21.0ミリ)
長めのフェイシングを持つ唄口でB45、11.6のようなコンパクトなサウンドが得られます。硬めのリードを使用するよう設計されています。
11.6よりフェイシングが長く、開きが狭いマウスピースです。開きが狭い割りに柔らかい音が出るような気がします。またタンギングやスタッカットもしやすいと思います。私はこのタイプを12年吹き続けてきました。製造中止となってしまったのが惜しまれます。
やっぱりこのマウスピースは私にとって最高です。2004年7月現在、この11.1プロファイル88タイプのマウスピースを使用しています。
バンドレンM15(ティップオープニング1.035ミリ フェイシングLong)
11.1よりフェイシングが長く、開きが狭いマウスピースです。このマウスピースも硬めのリードを使用したほうが安定感が良いようです。フェイシングが長い割りにティップオープニングが狭い事で11.1や11.6ほどリードを選ばない(リードによっての鳴りむらが少ない。)マウスピースのように思えます。
深い響きが出るので現在人気上昇中です。
バンドレンM30(ティップオープニング1.15ミリ フェイシングLong)
フェイシングの長さはM15と同じぐらい、ティップオープニングは11.1と見た目的には同じくらいでした。
ティップレールの幅が広くB40のような効果を狙ったもののように思えました。(薄いリードでも厚めのリードで吹いたような音色。)この感じはM15にも言えると思います。5RVライヤーのティップレールに比べてM15、M30ともやや広めの感じでした。
M15より薄めのリードと言う事で、5RVライヤーに合わせたリードをそのまま吹けそうです。と言う事で、M15より一般的には人気が上がるかもしれません。(5RVライヤーの上位機種またはM15よりのりかえやすい。)という理由で。
バンドレンB40ライヤー(ティップオープニング1.175 フェイシングLong)
ノーマルのB40は私にとって音をまとめ辛く使えませんでした。このライヤーは音をまとめやすく芯もありとても吹きやすい。私はV12の4かシックブランクアンファイルドの3半などを合わせています。
ViottoP+4
Viottoというメーカーのマウスピースです。Pと言うのはベルリンフィルのペーター・ガイスラー氏のモデルと言う意味のようです。もちろん大元は、ジャーマンタイプのマウスピースでそのスタイルを受け継いだフレンチタイプとでも言ったらよいのでしょうか。柔らかいリードを使用すると、音が不安定になります。私はバンドレンのV12の4半を合わせています。音色は柔らかく、跳躍もスムーズ、本当に4半なのと言われます。
バンドレンと比べると音程がほんの少し低めです。
ポマリコクリスタルマウスピースNIGUN
イタリアのポマリコ社の何十周年か忘れましたが、記念製品だそうです。ティップオープニングは1.07ミリ、フェイシングは18ミリ。エボナイトやプラスティックの物に比べるとかなり重い。ポマリコ社のジュエルシリーズはフェイシングは同じ18ミリでエメラルドのティップオープニングが1.02ミリ、ルビーが1.09ミリなので、このニグンはルビーにやや近い感じでしょうか。内部の削り方の違いは分かりません。
ちなみにサファイアはT.O.が1.15ミリ、F.が20ミリ。その上のダイヤモンドはT.O.が1.25ミリ、F.が20ミリ。となっています
クリスタルの硬いイメージとは全く違って柔らかい音がします。吹奏楽で吹くにはちょっとパワー不足のような気がしますが、とてもよいマウスピースです。
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ポマリコのニグン(左)とViottoのP+4(右)です。スキャナで取り入れたので、傾いてしまいました。 ポマリコのクリスタルマウスピースをお披露目するのはいつになることでしょうか。 ポマリコのニグンは私には吹き鳴らすのがとてもつらかったので元弟子に譲りました。 |
ESM製マウスピース
クランポン製のクラネットに付属のマウスピースを作っているESM社はメーカー独自のマウスピースも販売しています。JP5からJP8まではクランポンマークの製品と同じですが、フェイシング17.5ミリでティップオープニング1.20ミリのRCR6というものもあります。
クランポンでは4機種+メタルリング有り無しの計8種で充分対応できると考えているようですが、私のような天邪鬼がいる以上、多種多様なマウスピースをどんどん開発して販売して欲しいものです。
ドイツのメーカーと言う事で、ドイツタイプのマウスピースももちろん作っています。ドイツベームでは、W5Aというものが気に入りました。こちらはアクリル樹脂製のメタルリング無しのものでした。
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左はクランポンのマークのJP5M。右はESMのマークのJP6ウッドです。(ティップオープニングはどちらも1.09ミリ、フェイシングが16.5ミリと16ミリ(メーカー数値による)) フェイシングとティップオープニングからするとバンドレンの5RVライヤー、5RVと近いようですが、内部の削り方が違うようです。左のアクリル樹脂製は、内部がとてもよく磨かれています。右のウッドは木の粉を樹脂で固めた物で作ってあるそうです。やや白っぽくて深みのある音がします。Vのマークはバンドレンのマウスピースパッチのマークです。左はアクリル樹脂プラスメタルリングで、輪郭のあるクリアな音色です。バンドレンではないパッチがはってあります。 JP5Mは元弟子に譲りました。 |
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Wood Wind のロバートマルセラスモデルM−8です。 やっと見つけました。いつも行く楽器屋さんに山積みになって廉価販売されていたのです。7本のうちから選びました。すぐにでも使えそうなほど良く鳴るし、チューナー持参で選定したので音程の安定も確認してあります。 |
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山形のリバティー楽器に行き「奏」を選定してきました。開きの狭いタイプと広いタイプを6本づつ用意していただき試奏室で試奏。まず1枚(V12の3半)のリードで吹き心地を試す。3半では柔らかすぎる印象。4番にかえる。狭いほうは安定はするものの私には合わない。広いほうを3本チョイス。その3本を違うタイプのリードで試す。今回のリードはリコシックブランク4番、バンドレン青箱4番。このマウスピースは硬めのリードでも柔らかく響く。対応してくれた方の説明によるとアドバイスいただいている山響の方が狭いほうを気に入っているとのことで狭いほうはかなり良く仕上がっていると思う。その方の選定品は何も言うことがないほどのもの。でも私には難しい。広いほうもピッチは良いとおっしゃっていたが、かなり低め。645のタルを付けてちょうどよいくらい。私はいろいろ対応できる部品を持っているので使えるが、一般的には難しいかもしれない。 狭いタイプは完成に近づいているが、広いタイプは発展途上段階という感想。 |
上記のレポートの信頼性
フェイシングの長さを調べるのに、同じリードをつけたマウスピースとリードの隙間に薄い紙を挟んでどの位置まで入るか試してみました。tカッコ内の数値は、バンドレンの古いカタログからとりました。最近のチャートにはフェイシングはミディアムショート、ミディアム等になっていて詳しい長さが記してありません。
上記のレポートのフェイシングとティップオープニングに関しての感想はバンドレンのチャートによるものと私の実験によるものをあわせた結果です。数値は、講習会で配られた資料によりました。
ジャーマンタイプ(リフォームド)
ヤマハのドイツベームに合わせる為のマウスピースです。もちろんリードも違います。
ESMW5A
ティップオープニング0.9ミリ、フェイシング20ミリとメーカーの仕様書にあります。私にはバンドレン黒箱の4番でとても心地よく吹くことができます。音色が独特で芯はあるが柔らかい響きのような気がします。ViottoP+5より芯は強めです。鋼の強さと弾力と言った感じで、音が折れません。ピーンと通った筋の周りを程よい響きが覆っています。ホールでの遠達性はあるような気がします。
ViottoP+4
フレンチタイプのP+4の大元がこれだと思います。ハンス・ヴィオットーという人が、いろいろなプレイヤーの使用マウスピースを模したモデルを作っています。これは、ベルリンフィルのペーター・ガイスラー氏のマウスピースを模したもののようです。
後述のP+5とはフェイシングの状態が微妙に違うようです。音色は柔らかく、跳躍もスムーズ。ジャーマンタイプを使用しているプレイヤーには、このタイプを好む人が多いようです。
ViottoP+5
P+4より音色的にはりがあり、やや明るめの音です。私の吹いた感覚では、ティップオープニングがほんの少し広いようでP+4より柔らかめのリードでよく響きます。息も入りやすく、タンギング、スタッカットもしやすく私にとって最高のマウスピースです。グリッサンドも楽にできます。
ツィンナー4KR
ドイツベームに標準としてついてくるのは3MRですが、この4KRは3MRよりフェイシングが短く、ティップオープニングがやや広めなようです。こじんまりとして良い響きだったのですが、Viottoのほうが息が入れやすかったので、お蔵入りとなってしまいました。現在P+5を主軸に、P+4をスペアに使用しています。
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フレンチタイプの代表格5RVライヤーとジャーマンタイプのViottoP+4の比較です。ジャーマンタイプの方がほっそりしていて、紐を巻いても滑らないように溝が切ってあるのが見えると思います。 |
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各メーカーのリードの比較です。左から、バンドレンV12、バンドレントラディショナル、リコグランドコンサートシックブランク、グロタンガイア、オーストラリアのヴィンテージ、グロタンガイアの50。 右の3枚はすこし小さいのがわかるでしょうか。右からリコグランドコンサートのジャーマンカット、バンドレンの白箱、バンドレンの黒箱です。カットの違いが見えるでしょうか。 |
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マウスピースにリードを付けた状態です。左がツィンナーの3MRにバンドレンのドイツカットのリード。巻いてあるのはツィンナーの紐です。右は5RVライヤーにオーストラリアヴィンテージのリード。リガチャーはオペラのセミリジットです。 |

各メーカーのカットの違いをすこし大きくしてみました。
左からバンドレンV-12、バンドレントラディショナル、リコシックブランク、
グロタンガイア、マーカトラディショナルです。ショルダーの部分の違いに注目。
右端は、ドナーの半完成のリードです。これを自分で削っていきます。
ドナ(ブランク?)の半完成品以外は全てファイルドタイプです。

左からヴィンテージ、グロタンガイアの50、バンドレンジャーマンカット、
リコグランドコンサートジャーマンカットです。左の二枚はフレンチカットで、
5RVや5RVライヤーにあわせています。が、ヴィンテージはカット面がなが
いので、他のマウスピースにも合うかもしれません。
すべてアンファイルドタイプです。
| リコグランドコンサートのシックブランクアンファイルドです。V12と比べるとやや細めで、輪郭のある音色を好む人には最適かもしれません。エポリューションのアンファイルドより硬めの音がするような気がします。 |
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シュトイヤーのS900の3半です。ホワイトマスターに比べると全体的に柔らかめです。同じ3半でも薄めに感じられました。ドイツ管用です。 |
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リコグランドコンサートエボリューションのアンファイルドタイプです。新型パッケージがすごい。ほかのタイプも新しいデザインのパッケージになったようです。 |
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マーカEXの3半です。ファイルドタイプでショルダー部分の表皮部分を削り取った部分が大きく、なりやすいです。価格も手ごろでお勧めです。一度使ってみて下さい。ただしフェイシングの長いマウスピース向きのような気がします。 |
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最近あまり見かけなくなってしまったリコのリードです。アンファイルドタイプです。 |
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リードの原木(上)と3ッ割にしたもの(左端の2つ)、右端は半完成品。中の3枚はそれらを削りだしたものです。指先が器用なので形はよくできているように見えますが、演奏会で使えるようなものは出来上がっていません。と言う事は、私は最後の調整が下手と言う事に・・・。 「ソノタ」のページにもリード関係のレポートがあります。 |
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現在私が使用しているリードの種類です。色とりどりの箱に入っているので、箱を集めるコレクターもいるのではないでしょうか。 いまさら説明する必要の無いものばかりだと思います。 この写真の箱は使いかけのリードです。それぞれ一度は吹いていて、中には育てているリードもあります。 開封後、しばらく放置(もちろん管理しながら)しておくと、私の部屋の気候になじむのか調子が良くなるような気がします。 |
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封を切っていない手持ちのリードです。普段はドイツベームにはバンドレンのブラックマスター、フランス管にはバンドレンのV12を使用しています。新しいものを買い、買い置きしてある物から使うようにしています。封を切らない状態でも買い置きしておくだけで、上記のような効果が現れる気がします。 演奏会が頻繁にあるので、このくらい在庫していないと不安です。 |
このように、マウスピースもリードもたくさんの種類があります。ここでは紹介できなかったもののほうが多いくらいです。この中から自分に合ったセッティング(仕掛け)を見つけなくてはならないのです。最初からあっていればいいのですが、たいていはあれこれ試す事になると思います。自分で気に入ったものが見つかったらとことん吹いてみてください。人がなんと言おうと「私はこれでがんばる。」で、良いと思います。最終的には自分で持っている音色(口の中の形や、アンブシュア、息のスピードなどを総合して出てくる音色。)に近づいてしまうような気がしますが。
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