機動戦士ガンダム0085 第2章

 

宇宙・・・

 

絶対零度と灼熱による虚無の世界に人類が希望を求め

宇宙暦を定めてから85年・・・

 

人類は今だに終りのない戦乱の時代を向かえていた

戦いの当初の志は忘れ去られ、

ただアースノイドとスペースノイドとの主権を争う

戦いへと変質していった

 

価値観の違いによる誤解、差別・・・そして、野心

平和があり・・・人間そのもの腐敗し・・・自分自身達の手によって粛清する

そして、過ちを反省し平和が訪れる

 

人類発生してから幾千、幾万と繰り返されてきた

この血で地を洗う歴史に終止符を打つ時は来るのか・・・

 

それとも、人類は闘い続ける運命にあるのであろうか・・・

 

 

地球の衛星軌道を離脱した自動操縦のシャトルは

目的地への最終調整のブースターが停止した所だった。

「ふぅ、スゥ伍長大丈夫だったかい?」

安堵の溜息をコウが洩らした

「は、はい、なんとか」

なんとなく、スゥは落ちつかない様子だった。

「ん? 伍長は宇宙は、初めてかい?」

「はい、ひととうりの訓練は受けてきましたけど・・・。」

「そうか、なら無重力は大丈夫だな。 もう、ベルトを外してもいいよ」

そう言って、コウはベルトは外し真の自由になった体を

コンントロールパネルの方へ泳がせた。

コントロールパネルには、現在地が表示され目的地への

コースが表示されていた。

「目的地まで約30分といった所か・・・。 ここは,サイド2の暗礁区域付近だな・・・

どう思う。 伍長?」

「あうわ〜〜〜」

「なに?」

振り帰ってみるとスゥは、そこにはいなかった。

少し離れた所で、ベルトを足に絡ませ、それを起点にぐるぐるを回っていたのだった。

「・・・・・なにしてんの・・・・」

コウはまた溜息をつき、スゥを捕まえてやった。

「す、すみません・・・。 ベルトが足に絡まってしまって・・・」

 

つづく。