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学級通信「アチャラ」No.38に、4年生に車へんの文字を作らせた実践が紹介されている。向山洋一氏の実践を参考に、6年生に虫へんの文字を作らせる授業を行った。フラッシュサイトを活用した。漢字の苦手な子、やんちゃな子も活躍できる大変楽しく熱中する授業となった。
虫へんの文字を作る活動の後に虫の漢字文化の授業を行なった。松藤司氏がSNSで書かれている展開を参考にして進めた。知的な授業である。
1 虫へんの漢字を作る
向山氏の車へんの文字の授業を参考に、虫へんの文字を考えさせる。
虫へんの文字フラッシュサイトをスマートボードに映し出す。
先生、虫へんの新しい漢字を発明しました。何と読むか分かるかな。
虫へんに角(つの)という字がくっついた。何と読むでしょう。本当にはない、先生が発明した漢字です。
カブトムシ
虫へんに丸が転がってくっついた。何と読むでしょう。
ダンゴムシ
虫へんに七つの星。何と読むでしょう。
テントウムシ(ナナホシテントウ)
虫へんに血。何と読むでしょう。
蚊
このように、みんなにも虫へんの漢字を作ってもらいます。ノートに1つ書けたら見せにきます。
ノートを見せにきた子には丸をつけてやり、「この調子でたくさん考えよう」と励ました。
数名考えつかないようだったので、3つ以上書けている子に1つだけ板書させ、参考にさせた。
デタラメでいいことを強調した。
こうすることで全員が3つは書くことができた。多い子は10個以上書いていた。
自分が一番気に入った字を黒板に書いてもらいます。
列ごとに時間差をつけて全員に書かせた。虫へんの漢字だけを書かせた。読みは書かせないで、この後みんなで考えさせた。
それでは、何と読むのかみんなで考えていきましょう。
黒板に書かれた虫へんの漢字の読みを考えさせた。はじから一つ一つやっていった。
「なるほど」の驚きの声がおきた。「そうか~」「なるほど」などの声がおきる漢字がたくさん板書された。
2 虫の漢字文化
虫の漢字文化フラッシュサイトをスマートボードに映し出す。
「虫」という漢字はある生き物の形からできました。その生き物は何だと思いますか。
ダンゴムシ、アリ、テントウムシなどが出される。
虫ではありません。虫という漢字は虫からできたんじゃあないんです。
ヒントをあたえる。画面下をクリックして、ヒント1。
分かったらノートに書いて持ってきなさい。
それでも正解が出ないときには、さらにクリックして、ヒント2を表示。
答えはこれです。
クリックしてヘビから虫の漢字に変化する画面を見せる。
へびです。不思議ですね。どうしてでしょう。
漢字は中国から伝わりました。中国では生き物を魚、鳥、獣というように分けました。
このように分けるとどうしてもこれらの仲間に入れない生き物がでてきました。
例えば、どんな生き物ですか。
へび、かえる、とかげ・・・・
そうですね。そのような生き物はまとめて「虫」の仲間に入れるようにしました。
だからヘビは虫じゃないのにヘビの形から虫という漢字ができたのです。
ここからは本当にある虫へんの漢字の勉強です。
虫へんに文。これ何と読むでしょう。
分からないようだったらヒントを出す。ブーン、ブーンと飛ぶ虫なので文をつけました。
そう「蚊」です。
これは何と読むでしょう。
分からないようだったらヒントを出す。古い書き方では冠の上に火が二つあります。かがり火のような光を発する虫。
そう「蛍」です。
これは何と読むでしょう。
こどもから「にじ」と返ってくる。
そう「にじ」ですね。でもなぜ虹は虫偏なのでしょうね。
虹の虫偏の部分はヘビを表しています。右側の「工」は何を表しているでしょう。
子どもたちに自由に考えさせる。「なるほど」「ほ~」などと発表はどれも認めていく。
(画面下側をクリックして虹の画面を見せる)
昔の人は虹を見て、大きなヘビ(竜とも考えられる)が天と地を結ぶ架け橋のように広がっているイメージをもっていたのでしょうね。
アフリカではこのような言い伝えがあります。
この世の中をはじめに作った神様、創造の神が大地を支えるために海の底でとぐろをまいていて、ときどきとぐろを解いて自分の体で空にアーチをかける。この虹のヘビは、人間や他の動物の創造に何らかの関わりを持ち、雨を降らせるという重要な役目を担ってきた。中国の伝説では虹は竜の一種とみなされていたそうです。
【参考】虹蛇(にじへび)という言葉がある。HP参照
この他にも虫偏の漢字はたくさんあります。たくさん見つけてノートに書きましょう。
子どもたちは辞書で調べて、ノートに書き出していった。3つ書けた子には1つだけ黒板に書かせた。
ある程度出たところで、順に読みを発表させた。「この他にかける人」と聞いてさらに追加させた。
最後に学習ゲーム(漢字~リゾート)をスマートボードで行なう。