JACKET, FLYER’S, CWU-45/P

  MIL-J-83388E (DLA100-93-C-0399)

実物

 

 

耐熱性の高いアラミド繊維を使用した、1993年度契約のCWU-45/Pです
MIL-J-83388Eは現在も適用されている最新スペックで、発行は1992年です
USEDですが、着用はそれ程多くなかったようで、シェルは大変綺麗です
リブにはそこそこ毛玉が出来ていましたが、このアラミド製リブはウールリブよりも
やや毛羽立ちしやすい傾向が有るようで、CVCのリブも同様の傾向を見せます
CVCと同じアラミド繊維製ですが、CWU-45/Pは目の詰まったツイル織り生地が使用されています
MA-1等の普通のナイロン生地に比べると、非常にゴワゴワとして硬く
どちらかというと中綿のウールパイルが構成の主役だったMA-1等とは異なり
こちらは完全にシェルが主役という印象を受けます

着用した印象は一言、「でかっ!」
同じSMALLでも、袖丈・着丈・身幅等全体にMA‐1よりも一回り大きくなっています
サイズ設定の基準となる身体基礎データが更新されたんでしょうかねえ...

最新スペックですので、当然アクションブリーツは有りません


中綿はキルティング処理されています
同時期のCVCと同様、あまり厚い中綿ではありません
ツイル生地なのでCVCよりも遮風性は高いと思いますが
真冬に防寒着として着る場合は、インナーにやや厚目な物を着込んだほうが良いかもしれません
幸いサイズが大きめなので中に厚着するのは苦にならないと思いますw
ライニングはCVC同様あまり滑りが良い生地ではないので、中に着る服によっては
毛玉が出来易くなるかもしれません

メインファスナーはSCOVILLです

ポケットのファスナーもSCOVILLのGRIPPERです

ポケットはシェルの表面へ完全に外付けされています
ポケットのフラップ部はただのフタではなく、ポケットの延長で袋状になっており
中の物がこぼれず、雨水等も浸入しにくい構造になっています
ハンドウォーマーとしては使いにくいですね

前立ては頂点角落としのジグザク縫いです

御約束のステッチ切れw
これは腕内側で脇下部分です
CWUのステッチの弱さは有名ですが、最新スペックでも改善されてないんですねえ...
現状で実際に切れているのは左右のこの部分だけですが、全体的に縫製糸には毛羽立ちが起きており
追っかけあちこちで切れ始めそうな印象を受けます
一説には生地の強度が高すぎる為に、糸に負荷が集中して切れると言われているようですが
同じアラミド製のCVCではこのように顕著な症状は見られないようなので
ツイル生地と縫製糸の相性が悪いのでしょうね

何でMIL-SPEC番号を最後まで表記しないのか...
シェルの状態と同様に、ラベルも非常に良い状態です
一般的にISRATEXの製品は、あまり出来が良くないと言われているようですが
私は他社製を持っていないのでなんとも言えません
ただCVCも同様ですが、ISRATEX製は軍物の特徴である縫目のシワが弱く
全体的にのっぺりとした仕上がりになっています
好みの問題ではありますが、私はキチッとシワが刻まれてる方が好きですね
会社自体も倒産してしまったと聞きましたが、現状はどうなっているのでしょうか


 

 

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