MA-1  MIL-J-8279E  (DLA100-78-C-0745  22 MARCH 1978)

実物

 

 

1978年度分契約/1978年納入のEモデルです。
ALPHA製としては”FLYER’S MAN”が冠された最後のMA-1になります
(MA-1としては、翌年のDPSC製が最後になるのかと思われます)
リブは
MASHの実物デッド品を用いて、IZUMIYAさんにて全てリペア済です。

パッチ類の跡は有りませんが、やや着込まれた状態で入手した為
それなりにリペアが必要でした
・全リブ交換
・縫製ほつれ修理(2箇所)
・内ポケットスナップ打替(メス側のみ)
・ファスナー下端の補強

各部の造りについては、他の8279Eとほぼ同様ですが
大きく異なる部分が幾つか有ります
実は芯綿のウールパイルが、このモデルでは明確に薄くなっています
測った訳では無いのですが、感触としては73年契約品に比べて1/2位の厚みになっている感じです
手に持ったときの重量としては、それ程軽くなっているようには感じませんが
芯綿が薄くなる事で、ジャケット全体が柔らかくなっており
着用すると大変軽く動き易くなっている印象を受けます


既に後継のCWU‐45/Pが支給開始されていた時期でもあり
コクピットの環境改善も進む中で、恐らくは以前程の保温性能は必要とされなくなり
より軽く動き易い方向へ、FJに対する乗務員の要求も変化してきていたのかもしれません

内ポケット左側のスナップボタンは、メス側が欠損していましたので
リブ交換の際に打替えて頂きました
グリーンのスナップボタンは有りませんでしたので、黒ニッケルで代用してありますが
写真で見てもお判りのように、それ程違和感はありません

メインファスナーはおなじみのSCOVILL製アルミファスナーですが
後の8279Fモデルと同様の後期型で、メーカー名に枠が無いタイプになっています
76年度契約品にはSERVAL製のファスナーが採用されていた模様ですので
この後期型SCOVILLが採用された8279Eモデルは、1978年契約品のみという事になると思います

シガーポケットのファスナーもおなじみSCOVILL製で、GRIPPERブランドのつまみが付いています。

 

この縦縫いタイプの前立てが装備された実物MA‐1は、私の知る限りでは

1976年度契約のGREENBRIER製 8279E
・1978年度契約のALPHA製 8279E
・1983〜1984年度契約のALPHA製 8279F

で全てであろうと思います
1969年契約のSPORTSMASTER製8279Dは
上部の縫製処理が異なりますので
ここでは含めません
また1976年度契約のALPHA製8279Eについては
ジグザク縫製である事を確認しています

大変残念な事に、ラベルは殆ど消えてしまっていて判読する事が出来ません
以前の持ち主は、ポケットを良く使う方だったみたいですね
実はクリーニングに出す前はもう少し残っていて、“ALPHA”の文字も判読出来たのですが...
まあこのMA‐1については、特徴的なディティールが多く
モデル判別には困らないので、諦める事にしますw
ちなみにサイズはSMALLで間違いありません

 

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