リペアあれこれ
その6
!! WARNING !!
以下の内容は、私が実際に試した経験に基づく内容ですが
同様の行為を行った場合について、結果を保証するものではありません
また、同様の行為を行う事をお勧めするものでもありません
もし、あなたがお試しになる場合には
御自身の責任において決断の上、行って頂けますようお願い致します
今回はMA-1を着る上で、避けては通れないリブのリペアについてです。
前にも書きましたが、MA-1は本体の頑丈さに比べリブが非常に脆弱です。
テンション落ちや縮みもそうですが、虫食いや糸切れによるホツレというものは
どんなに気を配って着用しても、また着用していなくても、逃れる事は難しい持病のような物です
とっておきの1着に虫食い穴を見つけた時の気分は、なんとも物悲しいものですよねぇ...
でも、まだ小さな虫食い穴や糸切れの時点で見つけてやり、チョイチョイとリペアをしてやれれば
ほとんど目立つ事無く、またそれ以上大きくなる事も無く、快適に着る事ができます
気が付いた時に気軽に自分でリペア出来るようにしておくのは、それ程難しい事ではありません
無論素人作業ですから、プロのように綺麗にという訳にはいきませんが...
さて、まずはリペアに使う糸の調達です
以前リブ交換した際に外した古いリブを戻して頂いていたので、私はこれをほどいて糸を取っています
上の写真は腰部分の古リブですが、糸を取るのは一番長く取れる腰リブが最適です
多少縮みやテンション落ちしていても、補修糸として使うのであれば問題ありません
古リブをお持ちで無い方は、少々もったいないですが新しい交換用リブをお求めになっても良いかもしれません
腰リブ1枚で、一生リペア出来る分くらいの補修糸が取れる事と思います
解れた端の方をつまんで引っ張ってやると、糸を取り出す事が出来ます
取り出した糸は電話機のカールコードの様にクルクルと縮んでおります
このままでも使う事は出来ますが、少々使いづらいので
ハンドスチーマの蒸気に通しながら引っ張ってやります
すると、綺麗に延びて使い易くなります
ハンドスチーマは色々と使えて大変便利です
出来た補修糸はこんな風に厚紙にでもクルクルと巻いておくと使い易いですね
MASHさんのリペア一言アドバイスを参考にさせて頂きました
お裁縫道具ですw
針は何でも良いのですが、毛糸の補修糸は太いので
やはり針穴の大きい刺しゅう針が良いと思います
近所の洋裁品店で普通に買えると思います
何かと重宝なので右側の針を刺しておくピンクッションも、一緒に買いましょう
どちらも数百円程度で充分買えます
さて針穴に補修糸を通したら、穴の周囲を対角に縫って絞ってやります
絞った後の糸は、私は普通に固結びにして、余り糸は切っています
↓
穴が塞がりました
絞られてニットの縫目が曲がっているのが見えるでしょうか
こちらはひどくやられていて、穴が繋がり破れ目になってしまっています
これもやり方は上記の穴と同様ですが、形が複雑なのでよく観察して
元の形に出来るだけ近い形に縫い合わせるようにします
ジグザグに縫ったり、縦横に編む様に縫って生地を補填したりと、色々と工夫をします
ただ、あまり密集して縫うとボッテリと膨らんで目立ってしまうので程ほどにw
↓
かなり根気が要る作業ですが、なんとか縫い合わせる事が出来ました
無理して縫い合わせていますので、ニットの編み目が大分乱れています
それでも穴が開いているよりは、見た目は良いでしょう
機能の面でもちゃんと実用出来ます
本当はここまで酷くなる前にリペアしたほうが良いのは当然ですが
まあ結構な破れまで補修可能であるという事の例として見てください
こちらは襟リブです
こちらも同様です
↓
こんな感じです
右下のリペアはハッキリとリペア跡が分ってしまいますが
左下の小さな穴のリペアは、殆どリペア跡が分らないと思います
穴が小さいうちにリペアする事の重要さがわかって頂けると思います
さて、このMA-1はこんな感じでリブ全体がやられていましたが
コツコツと全てリペアをしました
上記のように結構大きい穴も有って、近くで見ればリペア跡が見えてしまいますが
ちょっと離れて見れば、この通りあまり目立ちません
これでしばらく着る事が出来そうです