液晶ビューカム「VL-HL100」の修理

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プルプルプル・・・・それは1本の電話から始まった。
「お前、カメラの収集やってるよね」
知人からの電話。
「ビデオカメラ2台あるのだけれどいらない?」
いきなりだったがどんな機種か聞いてみた。

「1台は電源が入らない、もう一台は動くがカメラ死亡」これって動くうちに入るのか?と思いながら詳しく聞いてみた。
どんな機種?との答えに「液晶は大きく、横に3CCDと書いてある」

もともとあまりメカに詳しくない知人の話。でも3CCDとは気になる。
もしかしたらVX2000とか・・・・
じゃあもらう。そう答えて持ってきてもらう。

あ、メーカー聞くの忘れた・・・・
ま、いいや3CCDだし・・・・
ピンポン!これなんだけど・・・・
開けてびっくり玉手箱・・・・
思わず「うわ〜と」と残念そうに声を上げる。
シャープの液晶ビューカムだった。VX2000の夢破れたり・・・・・

HL55(分解済みの写真)とHL100

「捨てる前に聞いてよかったよ」という知人に対し、このヤローと思ったが詳しく聞かなかった自分が悪いと気持ちを抑えて2台もらった。
液晶ビューカム「VL-HL55」と「VL-HL100」の2台。
大ヒットの液晶ビューカムだったが、私は、ビデオカメラはソニーと決めていたので当時は眼中に無かった。だいたいビューファインダーの無いカメラは邪道と思っていたのです。

動作確認をすると、HL55は電源も入りテープの再生もOK、ただカメラがピント不良、露出不良、ズーム不良。
HL100は電源入らず、しかもテープが出てこないので無理やり取ったとの事。メカデッキが悲惨な状態。


HL55のメカデッキを使用し、HL100に移植と思ったのですが、電源が入らないHL100の状態がわかりません。まず、HL100の本体を分解。すると、電源のフレキのコネクターが外れている。接続後、電源ON。するとHL100はメカデッキの故障以外正常に動く。これでメカデッキ移植となります。

HL100のカメラは動く、カメラ部には誇らしげに3CCDのエンブレムが・・・・

が・・・・・

ドナー機のHL55ですが、いくら分解してもメカデッキ単体にはならず・・・・・

ここまで分解しました・・・・・
ヤベーねじどうしよう?元通りになるかな?との不安がよぎります。ちなみに左のHL100は分解待ち。

ようやく、メカデッキASSY単体の取り出しに成功。写真は、無理やりカセットを取り出したため曲がってしまったギヤ破損(赤丸)

実は、このビューカム、このメカデッキをベースに本体が組み立てられており、総バラにしないとメカデッキが取れないのです。これ見たら強度に不安がありますな・・・・・

発売時期が分からず(Hi8ビューカムの情報は皆無)基板も取り出したので、例のコンデンサーもチェックします。まあ本体あけた時に臭いがしなかったので大丈夫かと思うのですが・・・・

このビューカムは年式が不明でしたが、例の糞コンデンサーは実装されておりません。1ヶありましたが、年式が新たしく無問題っぽいです。

メカデッキのベルトです。凄く切れそうな感じ・・・・・

メカデッキも交換し、HL100をくみ上げます。
いざ、動作確認・・・・・・・・

テープの録画、再生はOK・・・・カメラはNG。
何で?何で?と再度分解。基板を確認。

いやな予感です。基板とメカデッキの接続は、コネクター式。これが結構厄介で基板が薄いのに力が要ります。くみ上げた時に、基板がいくらかしなったかも知れません。

基板とメカデッキの接続部(赤い囲み)

結局、基板も交換・・・・となりますが、方や単版CCD、HL100は3CCD。互換はどうなのか不安です。
2枚の基板を穴が開くほどじっくり観察。どうやら同じ基板らしいです。凄く不思議です。

というわけで、基板とメカデッキ交換。今回は慎重にコネクターの接続を行ないます。

いざ動作確認・・・・・・・(2回目)

お〜直った。カメラ部とテープ部の動作確認が終わり、コレクションの仲間が出来ました。

さ〜て表で撮影・・・・バッテリーが必要です(当たり前)確か3本あったはず。一本ぐらいは生きているかな?と思い充電・・・・・・・・

撃沈・・・・・(終了)やはり死んでいました。
いいさ8ミリのデッキで使用してやるぜ・・・・・だったら修理せずHL55を使えばよいのにって・・・
思わないようにしています。

今回の修理で、液晶ASSY、ヘッド、怪しい基板のストック(かみさん曰くゴミ)が出来ましたとさ。
終了。


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