も の 知 り シ リ ー ズ


  合成皮革はクリーニング後、一晩吊るす。

合成皮革のスカートやパンツなど、直接肌に触れる樹脂衣料品は、
クリーニングから返ったら、すぐに包装してあるポリ袋から取出し、
裏返して風通しの良い場所に一晩吊るしておいてから、着用なさる
事をお勧めします


◎合成皮革は複雑な厚い層の構造
 合成皮革は、一般の織物や編物と異なり、スポンジのような樹脂による厚い層によって作られています。このため、ドライクリーニングに使用している溶剤を、大量に吸収する性質を持っています。また、熱に弱いので高熱による強制乾燥ができません。
 クリーニング店では、それでも十分な乾燥を行うよう努めています。
でも念のために、ポリ袋から取り出し、裏返して一晩吊るしておくということを衣生活の新しい習慣にして下さい。


 ポリ袋から取り出して保管しましょう

クリーニングから返ったら、ポリ袋から出し、風通しの良い所に30分ほど掛けてから収納すると、湿気も十分に抜けて、より良い状態で、来シーズンを迎える事が出来ます。

◎カビや虫食い、ガス変色の原因
  ポリ袋は、運搬やお持ち帰りの為のものです。仕上がった大切なお召し物が汚れてしまうのを防ぎます。お持ち帰りになったら、ポリ袋から出し、適切な保管方法で収納するようにして下さい。
  ポリ袋のまま保管してしまいますと、衣類に含まれていた湿気が発散されず、閉じ込められた状態になります。すると、密封された湿気は、袋の中の比較的湿度の低い部分に集まってしまいます。条件によっては結露してしまう事もあり、カビや虫食い、ガス変色などの原因になってしまいます。


  窓辺に吊るすのは、やめましょう!
 まだまだ連日強い陽射しが続きます。夕立にあった服を窓辺に掛けておいたことはありませんか?窓辺にそのまま掛けっぱなしにしておくと、陽にあたった部分が変色してしまうことがあります。
◎紫外線によって染料が酸化分解します
 特に、綿や麻製品の生成りのもので、淡色のクリームや薄茶に染められているものは、もともと染料の少ないことから、日光によって染料が分解すると色あせが目立ちやすくなります。また、絹製品やナイロン製品なども日光により退色しやすい性質を持っています。
淡色の製品はクリーニングによって日焼けが目立ちます。
 淡色の製品が、全体に汚れたまま窓辺に吊るしっぱなしになっていると、染料の分解が進んでも、くすんでいるため気づかない事があります。クリーニングして、汚れが落ちる事によって、色の差が鮮明になり、日焼けが目立ってしまいます。