*FIV・白血病のダブルキャリアにゃん*

ロスくんの診断後の記録2005


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2005年1月7日

クリスマス頃からまたしても食欲が低下気味だったロスくん。
どうしても点滴を始めたら警戒されてしまって、
私がお部屋にいるうちは食べようとしなくなってしまいました。
ロスくんがこもっている場所に置きご飯をして、
しばらくしたら見に行ってみるという 何ともアバウトな
チェックになってしまっています(;;)。
おそらくは、他のメンバーに食べられていることも多いと思います。
1日置きを目指していた点滴は、彼には頻繁すぎてかなりきつそう・・・。
何が何でも1日置きに!ということも、ストレスを考えると
なかなか出来ないのが悲しいところです。
私に触られている時点で、彼にとっては
物凄いストレスになっているのでしょうから・・・。
仕方なく実際には、彼の状態とご機嫌を伺いながら
出来るときに点滴するといった感じで行っておりました。
・・・でも、3〜4日も空いてしまうと
彼の身体はしぼんだようになってしまい、元気もなくなってしまいます。
そこで、昨晩より1回の点滴量を上げて180mlに変更しました。
このまま、最低週2回行いたいと思います。出来ればなのですが(^^;。

180mlにした結果は、翌日の今日はなかなか良好です。
昨日は午前中は食べてくれず、午後に3種類のドライを置いたら
ホリスティックレセピーをぽりぽり。
夕方には同じくロイヤルカナンをちょびっとだけ食べてくれました。
点滴後は、黒缶しらす&カツオを4分の1ぺろり。
そして、今朝は午前中に2粒程度食べておしまいだったものの、
3時ごろに療法食&総合食MIXの器と ドクターズケアを出してみたら、
新メニューのドクターズケアをぱりぱりポリポリ!
これはリン制限などはもちろんですが、カロリーが少ない量でも取れるので助かります。
腎不全にゃんは食欲が落ちていますので、シニア&ライトというフードは向きません。
少ない量でたんぱく質やリンなどを制限し、
いかにしっかり栄養とカロリーを取れるかがポイント。

食べてくれること・・・。
もちろんこれが、いつも最優先です。

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2005年1月10日

自宅用点滴セット追加。

内容
注射器 50cc 20本
翼状針 8本
注射針 8本
点滴輸液(500cc) 5袋
ビタミン剤(輸液に入っています。) 5つ

180mlになってから、食欲が出てきたように思います。
療法食は、ヒルズK/d、ウォルサム腎臓ザポート、スペシフィックFKD、
ユーカヌバ・キドニーフォーミュラ、ドクターズケア・キドニーケア
をあげてみましたが、ドクターズケアが一番食べてくれています。
一度だけK/d缶をあげてみたのですが・・・、
これがものすごい匂いで、家中K/d臭が広がってしまい、
当然のことながら大騒ぎになり・・・やめました(^^;。
前回には気にせず食べていてくれたアガリクスは、
今回は全く口にしてもらえませんでした。
もしかしたら、また必要になるかもしれないし、
今度は食べてくれるかもと思い、とっておくことにしました。

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2005年1月21日

翼状針交換&追加5本。

一番初めに出されたセットの翼状針はニプロのものでした。
その後トップのもので頂いたのですが、何故かとても輸液が入りにくく、
上手く注入出来なくて、刺し直さなければいけないことが度々ありました。
そこで手持ち分をすべて、ニプロの針に交換してもらいました。
もしもに備えて、ニプロ翼状針を5本追加しました。

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2005年2月1日

ここ2〜3日くらいは、かなり調子が良いロスくんに、
チューブダイエット・キドナを開始。
と言っても、お湯で溶いただけのものでは舐めてくれはしないので、
メーカーさんに確認して、効果は落ちてしまうかもしれないのですが、
缶詰フードに混ぜてあげます。
初日はちょこっとなら舐めてくれました。
少しづつでも良いから、毎日摂取して欲しいです。
最近、療法食は食べてくれません。
ナチュラルバランスか、今までに食べたことがない新しいフード。
新しいメニューは、普段とは違う新鮮な匂いで食欲が刺激されるようです。

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2005年2月7日


最近のロスくん。ご飯が食べられているので、ふっくらとしてきました。
腎不全は、療法食がダメな場合は食べられるものをあげて
体力を絶対に落とさせないようにしなければいけません。
低たんぱくフードには、こだわらなくても良いと思います。
ただし、皮下輸液は必須。療法食ではない時には、必ず行います。

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2005年2月14日

数日前から、ずるずると食欲が低下してきました。
目に見えて、痩せてきた感じがします。
この日は、とうとう彼をタオルで包んで強制給餌。
キドナを1袋ぬるま湯で溶き、シリンジで少しづつ飲ませました。
3分の1程を飲んでくれました。
しかし、6〜7時間後に嘔吐。
慌てて皮下輸液180ml。
1月には3日に1度の割合で行っていたのですが、あんまり怖がるので、
2月に入ってからは日を空けるようにしておりました。
それが食欲低下の原因であったと思われます・・・。

この皮下輸液の後、様子を見に行きロスくんの急変に愕然としました。
彼は棚の下にこもって唸り続け、オロオロするばかりの私を凝視していました。
「どうしちゃったの!?ロスくぅーん、苦しいの!?」
時間は夜の10時過ぎ・・・。
この辺りに24時間の動物病院はありません。
全くどのような状態かが把握できず、彼の身体の確認をしなくては・・・
と思ったものの、 私が震える手を差し出すだけで、
今まで聞いたこともない声をあげて、 身を縮めるのです。
「どうしよう・・・。どうしたら、いいの!?」
唸り続け、怯えた声を上げ続ける彼は、歩くことが出来なくなってしまっておりました。
逃げようともがき、あらぬ方向に身体が向いてしまうと、恐怖に叫び、
自分の身体が突然に動かなくなってしまったことで、正気を失ってしまいました。
「ロスくぅぅーん!ロスくぅーん!」
その場にへたり込んでいる私を、彼はカッと目を見開き、凝視し続けていました。
他の子が少しでも近寄ろうものなら、彼は狂ったように唸って叫びました。
部屋中を転げまわって叫び続けるので、まず彼が何かに当たって
下敷きとかにならないように キャリーに入れました。
身体が小さな範囲で落ち着けば、少しはほっと出来るかな・・・
と考えたのですが・・・。
彼は朝まで唸り続け、叫び続けました。

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2005年2月15日

とむに休みを取ってもらって、病院の開院時間に駆け込みました。
すぐに血液検査、尿検査、レントゲン検査。
レントゲン検査は、以上ナシであったものの、血尿が続いており、
血液検査結果も かなり悪くなっておりました。
この1週間で食べられなくなって、一気に悪くなってしまったようです。

検査結果
BUN 87
Cre 8.2
PCV 16

こんな数値の子が食べられるはずはない・・・。先生にそう言われてしまいました。
貧血の状態もかなり悪い・・・。
病院によってではありますがPCVが10〜15に入ってくると、
輸血という 選択を考慮しなければならなくなります。
ロスくんの場合は、まずエリスロポエチンという腎臓から出される成分を 補い、
骨髄に造血命令を送るというサポートを選択しました。
そして、この日から静脈点滴開始。
1日の総量240で、4日間行います。

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2005年2月16日

とむに帰宅時病院へ寄ってもらい、補充分を受け取ってもらいました。

点滴輸液プラスビタミン剤。a/d缶。

ロスくんは点滴用キャリーの中で、一生懸命に「出してよー!」と言っています。
歩けなくなってしまったのは一時的なもので、どうやら腰を抜かしてしまったようです。
良かった・・・。そう思ったと同時に、
そんなにも強制給餌は怖いのだと知りました・・・。
ロスくん、ごめんね・・・。
本当に、ごめんね。
食べて欲しい気持ちばっかりで、嫌なことをしてしまって、
本当に本当に後悔しています。
ロスくん、ほとんど何も食べてはくれません。

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2005年2月18日

静脈点滴の留置針の交換の日です。
留置針は4日を目安に、もう片方の腕に移します。
この日、血液検査と病院へ届いたエリスロポエチン投与1回目。
エリスロポエチンの有効期間はおよそ90日ということで、
効果が現れるまでには2〜3週間がかかるそうです。

検査結果
BUN 70
Cre 6.7
PCV 16

やや、改善が見られます。
リンや肝機能数値も正常値内。
静脈点滴はさらに4日、続けます。
ロスくん、ぜんぜん食べてはくれません・・・。
やはり、吐き気が強くて食べられないようです。

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2005年2月21日

この日の検査結果は、さらに数値が下がりました。
しかし、点滴を続けているために貧血が進んで、不安な状態になっています。

検査結果
BUN 65
Cre 6.3
PCV 13

下がってきたといっても、まだまだBUNは正常値の2倍。
Creは、3倍。
PCVなんて、13!?
涙が出てきそうでした。
この数日間のロスくんのしょんぼり具合を見ていて、
早く普通に過ごさせてあげたいという 気持ちが強くなってきていました。
もっと下がってくれれば・・・。
皮下輸液では、彼を固定するということで怖がらせてしまうため、
静脈点滴をあと4日続けることにしました。
今日、留置針を外すねって約束したのに・・・。
ごめんね、ロスくん・・・。
ロスくん、全く食べられません・・・。
スープで鉄剤を飲んでもらうのが、やっとです。
エリスロポエチン、2回目の投与でした。

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2005年2月25日

どうして!?どうして!?
この日、良い結果だけを考えてやって来たのに・・・。
数値が・・・、上がっています。
静脈点滴しているのに!?
貧血は、やや回復しているのが救いですが・・・。

検査結果
BUN 86
Cre 8.6
PCV 16

15日の静脈点滴開始時とほぼ変わらない値です。
何でよ!?どうして!?
点滴チューブは、この日には外してもらいました・・・。
ロスくん・・・、大丈夫?
辛いよね。
しんどいよね・・・。
せめて食べることが出来たなら、上向きに出来るかもしれないのに・・・。
気が狂いそうなくらい、悔しいです。
エリスロポエチン、3回目です。

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2005年2月26日

毎日、皮下輸液なら240mlはやらないといけないと言われていたのですが、
皮下輸液で240mlで対処できる数値ではないと考えて、
もう一度、静脈点滴を開始しました。
全く食べ物を受付けられないロスくんは、すでにガリガリです。
1分1秒が、彼の命の勝負なのです・・・。
栄養剤のフェロビタは口に持っていっても拒絶され、手につければつけっ放し。
隙をねらってお鼻につけたものをちょこっとは
嫌そうに舐めてくれていますが、 足りているはずはありません。
先生のご判断で、総量を上げました。
この日は、350ml程度。
お願い!何とか、切り抜けて!

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2005年2月27日

この日は、半日病院で集中的に点滴。
朝からお昼までに最低200mlは入っているはず。
先生のお話しだと、1日24時間継続で
点滴1パック(500ml)は可能とのことでしたが・・・。
夕方に呼吸が荒いのに気づき、夜まで続くので11時に外しました。
彼は、いつも寝転んでいたキャットタワーの下にこもって、しんどそうにしていました。
ロスくん、大丈夫・・・!?
苦しいんだね・・・。
どんな風にしていても、辛そうにしています・・・。
思わず彼を引っ張り出して、膝の上に乗せて抱っこしました。
もはや彼は抵抗する力もなく、グッタリしています・・・。
かなり、体調はまずそう。
ロスくん、私はどうしてあげたらいいの!?

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2005年2月28日

ロスくんは、昨夜からの苦しそうな息遣いが続いています。
何処にいても苦しそうで、辛そうで、歩くのもヨレヨレでやっとなくせに、
あちらこちらと寝場所を移して、大きく荒い呼吸を繰り返しています。
目が大きくて可愛かったお顔は、苦痛に歪み険しい表情をつくっています。
目は虚ろで、音を出して息をしています。
かっこん・・・、かっこん・・・。

病院へは今日は行かずに、電話で先生の指示を仰ぎました。
答えは、「とにかく点滴しかないから続けて様子をみて下さい。」・・・。
腎不全とは、そういう病気なのだと言われてしまいました。
こんなに酷い状態で、静脈点滴が彼にとってもはや拷問でしかないだろうに・・・。
先生は、羽交い絞めにしてでも何か食べさせるようにとおっしゃいましたが、
すでに彼は、鼻腔カテーテルも病院で拒否。
鼻腔カテーテルが出来ない子に、押さえつけて食べさせることなんて、
可能なのでしょうか!?

とむは、この日お休みを取ってロスくんに付き添いました。
ロスくんを抱っこして、私達ふたりでお外に出ました。
とても晴れていて寒かったけれど、遠くの高い高い空を眺めました。
ロスくん、綺麗な空だね。
もうすぐ、春になるんだよ。
ほら、遠くに鳥がたくさん飛んでいるよ・・・。
風が、少し冷たいね・・・。
するとロスくんは、濁っていた目を見開き、きらきらとさせました。
私の腕から逃れようと、もがきました。
そう、まだ生きようとしているのです!
このお外に駆け出して行こうと、彼は力を振り絞っているのです!

おそらく尿毒症は進んでいるのでしょう。
それが彼に痙攣発作を起こさせる可能性があり、
お薬でないと止める事が出来ないと いうことで、
とむが病院へ取りに行きました。

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2005年3月1日

もうどうしようもなく、ガリガリでガタガタなロスくん・・・。
どうして・・・?どうしてよ・・・。
ほんのちょっと前までは、少ないながらもちゃんと食べられて、
調子だって良さそうだったじゃない・・・。
彼の身体の中では、今でも激しい闘いが起こっているのだと分かっていました。
そう、彼は常に闘い続けてきたのです。
私が調子が良さそうだねと安心している時でさえも・・・。
痙攣発作は、ありません。
しかし、1秒ごとにロスくんは弱ってきているのが、
腕に抱いていて悲しいくらい解かりました。

どうして、私は彼のこの苦しみを代わってあげることが出来ないの?
腕の中でどんどん衰弱してゆく彼を、守ることが出来ないの?

タオルで包んで、お外に出ました。
彼は眩しい日差しから顔をそむけて、
イヤイヤ・・・とタオルの中に顔をうずめてしまいました。
ほら、空が綺麗だよ・・・と、どんなにお顔を上げさせても、すぐにうずめてしまいました。
網戸越しに、ミュートくんがやって来て、静かに見つめていました。
それに気が付くと、ロスくんは一生懸命「が・・・。が・・・。」と
もはや声にならない呼びかけをしました。
不思議そうに、ミュートくんはロスくんを眺めました。
ロスくんは、生きようとしている。
こんなにガタガタでも諦めてはいないのだと、確信しました。

今日は静脈点滴はしていないので、皮下輸液。
そして、諦めちゃだめだぞ!と、抵抗するのがやっとなロスくんに
キドナ&栄養チューブを強制給餌。
もう、絶対にしないからね・・・と約束したのに・・・。
どうしても、ロスくんに生き延びて欲しい!その思いしか、私にはありませんでした。
彼が、「やだやだ〜!」と抵抗しても、お口に流し込む私は、鬼でした・・・。
むにむに・・・、ごっくん。
大して量は飲めてはいないのに、死ぬほど嬉しくて、
彼の頭や頬を撫でながらキスをしました。
「偉いぞ!ロスくん。飲めたのね・・・。ほんと、偉い!」

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2005年3月2日

ロスくんの腕には、まだ点滴用のチューブが入っていました。
それは自宅で抜くことも出来るのですが、彼に生きてもらうために
何か出来る事があるのではないかと 考えて
病院で抜いてもらいがてら、吐き気止めの効果がある注射を打っていただき、
自宅用も出してもらいました。
この日は、やはり少しはキドナなどが飲めていましたが、
飲めたものは後で吐き出してしまっていたことが分かりました。
状態は、変わらず。
彼の口からはここ数日、便臭がしていたのですが、
この日は更に強くなっておりました。
立ち上がれるのが、不思議なくらいでした。
それなのに、一生懸命猫砂のトイレに入って、
出て来てはすぐに倒れこんでしまいました。
私が助けようとすると彼は、私の手を逃れようと渾身の力を振り絞り、
立ち上がってキャットタワーの下に潜り込みました。
もう、私には触れられたくはないのだと解かりました。
そう、彼にとっては嫌なことばかりしてきた私です。
彼の信頼を裏切り、約束も破り、助けることも出来ないでいる・・・。

先生に、「入院させて任せてもらえれば、
延命の可能性はわずかだがあるかも知れない。」
そう言われて、私の心はギュウギュウになってしまいました。
こんな状態のロスくんを、ジョーイくん達と引き離すことは絶対に出来ない・・・
という思いと、どうしても彼を生かしたい!という思い。
ロスくん自身は、ジョーイくんとチャっちゃから離れることで絶望してしまうのでしょう・・・。
しかし、もしかしたらそれを我慢したら、
助かるのかもしれないという考えが頭をよぎりました。
私は、どうしても彼に生きて欲しかった。
すぐにキョロLOVEさんに電話をして、今の状態を話し、
彼を入院させても良いかと相談しました。
ご自身で入院の怖さやストレスを、嫌と言うほど知っていらっしゃる
キョロLOVEさんにとって、とても辛い相談をしてしまいました。
電話を切ってから、彼女の勧めで彼をまたお外に連れてゆき、
彼がいつもキョロLOVEさんを待って過ごしていたような
低い木の下で枯葉を拾い、木の枝を折って取り、
彼に差し出してみました。

「ロスくん、木の枝だよ。懐かしい匂いがする?
あの公園と、同じ匂いはするかしら・・・。」

土の匂いや、木の匂い、枯葉のカサカサという音。
今の彼にはその全てが疎ましく思えるように、顔を背けて私の腕にうずめてしまいました。
あまりにもしんどそうだったので、ほんの短い時間しか出ていることは出来ませんでした。
お部屋に戻ると彼はよたよたと歩き、キャリーに逃げ込みました。
そこからまた、あちらこちらと場所を変えながら苦しみ続け、
すっかり日が落ちた夕方に息を引き取りました・・・。

おそらく最期まで、意識はありました。
異変を感じていたジョーイくんが、泣きながら通りかかると
頭をもたげて、彼を見つめていました。
キャットタワーから、チャっちゃが見守っていたのも知っていたはずです。
彼は身体の機能が徐々に停止してゆく苦しみを、
聞いたこともない音と共に私たちに伝えました。
私たちは、それを成す術もなく受け取りました・・・。
「ロスくうぅーん!ロスくぅーん!!ロスくうぅーーーん!!」」
彼の身体をさすって、止まりかけた心臓を動かそうとすると
その度に彼は絶え絶えな息を再開したのですが、
最期に力一杯大きな伸びをすると、ふっと彼は軽くなってしまいました・・・。
声をあげて泣きじゃくる私の周りを、ジョーイくんもまた泣きながらうろうろしていました。
チャっちゃは、タワーの上でぎゅっと目を閉じていて、
私がどうにもならない思いを抱えて見上げると、
悲しそうに見つめ返してきました。

ロスくんが、危ないかもしれない・・・。
そうメールを受け取ったとむは、慌てて仕事を切り上げて帰ってきました。
でも、その途中でロスくんは命尽きてしまいました。
とむも顔中ぐしゃぐしゃにしながら、泣きました。
私達から、大切なロスくんを奪った全てが憎かった・・・。
こんなに生きようと、懸命に闘ったロスくんから
生きる力を奪っていった全てが憎いと思いました。


2月14日以降の記録は、後日私の記憶により書き残したものであるために
ロスくんの状態などに前後があるかもしれません。
どうぞ、ご了承くださいませ。


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半月ほど経って、やっと少しは冷静に考えることが出来るようになってきました。
それでも、時折悔しさや後悔やどうにもならない思いが
洪水のように押し寄せてきては、私の胸を握りつぶします。
いつかは、それぞれが尽きてゆく命。
そんなことくらい、分かっている・・・。
でも、ロスくんと過ごせた時間があまりにも短すぎて、
悲しくて淋しい気持ちを抱えてゆかなくてはなりません。

ロスくん、ロスくん・・・。
どうか、ゆっくり休んでからでいいから、
またこの家の中で暮らして欲しいと思います。
もう辛くて苦しい身体はないのだから、
好きなところで好きなだけ過ごすことが出来るのよ。
そして、私たちを笑いながら見守っていてくださいね・・・。
愛しのロスくん、ありがとう。


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