利根川が決壊したら想像を絶する被害になります。
浸水の深さがカスリーン台風のときよりも5m多くなります。
ほとんどの家は2階まで水没します。家も家具も機械もすべて壊れるでしょう。
避難生活は長い期間になります。過酷な避難生活です。猛暑日になることもあるでしょう。
再建してもまた同じような水害が発生するでしょう。再び家も家具も機械も壊れます。「板倉町に住み続けることは困難」と思うでしょう。
利根川の堤防が決壊したときのシュミレーションの結果です=道路冠水8m
利根川破堤で最も浸水深が大きくなる箇所は板倉町と加須市(旧北川辺町)の堺付近です。
板倉消防署前の道路で浸水深をシュミレーションしました。道路の標高は約14m(13.7m)です。
最大浸水深は7.92mです。水は道路面からおよそ8mの高さになります。標高水位は約22mになりますね(14m+8m)。板倉町の洪水ハザードマップの想定最大規模(1000年に一度)の水位は21.3mです。
カスリーン台風の洪水のときより5m多くなる
参考までに昭和22年のカスリン台風による洪水の標高水位は17mくらいですから5mも多くなることになりますね。
昭和22年のカスリン台風のときは、利根川右岸堤防(南側)と渡良瀬川右岸堤防が破堤しました。このときの板倉町の浸水の標高水位は17mくらいでした。
現在は利根川右岸堤防は絶対に破堤しないように強靭な造りになっています。利根川が破堤するときは左岸(板倉側)だけです(板倉町は遊水地化しています)。
なので利根川と渡良瀬川の堤防の高さに近いところまで洪水水位は上がります。22mの標高水位になることは理解できます。
大変なことになります。
「渡良瀬川右岸の足利市福富町の堤防が破堤したシュミレーション」では最大浸水深3.66mですが道路の冠水が解消するのは破堤後11日です。
利根川破堤の最大浸水深7.92mは2倍以上ですので道路冠水が解消するのは相当日数がかかりますね。
この浸水シュミレーションは国土交通省の「浸水ナビ」でおこないました。
http://suiboumap.gsi.go.jp/
板倉町消防署前の県道の標高は国土地理院の標高検索で調べました。
国土地理院の標高検索
【youtube】カスリーン台風(【提供】利根川上流河川事務所)
作成:2023/08/30
破堤後10分
破堤後5時間:浸水深3.75m
破堤後15時間:浸水深7.91m=ほぼ最大浸水
群馬県板倉町の避難計画は車中避難が中心になっています。
できれば車中避難は避けた方が良いかもしれません。
車中避難は災害関連死される方が多数になるかもしれません。
水は一番大切なもの
サイト内リンク
防災リンク