本場結城紬の紹介

結城紬は1500年もの間、地機(じばた)と呼ばれるもっとも原始的な織機(しょつき)で織り続けられてきた反物で、近年この歴史と功績を認められユネスコ無形文化遺産・国指定重要無形文化財としても登録されました。

結城紬を織り上げる工程は、非常に労力と時間を要する製法で、一反の反物を織り上げるのに、簡単な柄でも1カ月程度、細工が施された高級品になると1年以上の期間を要するものもありますが、親子三代に渡って受け継ぐことができるくらい強く、袖を通すごとに味わいが深まる着物に仕上がります。

結城紬に使われる縦糸は織機と織り子さんの腰当てに結び、横糸は長さ55センチの杼(ひ)で縦糸の間を通し、さらにパタンパタンと打ち込むことにより、丈夫で軽く暖かい結城紬独特の風合いが作られます。

縦糸は腰の力で張り具合を調整するので、手でつむいだ糸の弾力ある柔らかさを活かしながら織るので無理な張力をかけることなく織ることができ 横糸は筬(おさ)と呼ばれる道具で打ち込んだ後に、織り子さんが樫材(かしざい)でできた重さ約600グラム、長さ55センチの杼(ひ)でさらに打ち込み仕上げ、結城紬が完成します。