よみがえる資料

以下の文章はKAMPI大学3年の時のものです。(一部加筆修正。)
当時キャンプリーダー用のハンドブックがあり(今もあるかもしれませんが)、旧人リーダーがそれぞれの項目を分担して執筆することになっていました。KAMPIに任された項目はバスプロとFireエンディング。バスプロに関してはその年のハンドブックに載ったのですが、Fireエンディングは載らなかったのです。原稿を書いて他のリーダーたちに読んでもらったところ、「これはハンドブックには載せずに秘伝にしよう」ということになりました。
その時は「秘伝」という言葉がちょっと嬉しくもあり、合意したのですが、後で「失敗した」と思いました。なぜなら結局この秘伝はその時原稿を読んでもらったリーダー以外の目に触れることはなかったからです。秘伝であろうがなかろうが、伝えられなければ何の意味もありません。
それから長い時時間眠り続けたこの原稿は、今年(2004年)異常キャンプの資料を探していた時にひょっこり出てきました。当時のルーズリーフに当時の鉛筆書きのままで。(くさい文章のままで。)
今ここにその原稿を復活させます。

Fireエンディング

Fireの最後をしめくくる大切なひととき、エンディング。かんぴのできることといえばまきわり、ペグぬき、エンディングだけだと言われてきた。でも実際エンディングの技術は誰から教わったものでもないし、本で読んだこともない。自分の心をそのまま出せばきっとそれがよいエンディングだと言われるのだと思う。と言っても納得しない人が多いだろうから一応今までやってきたかんぴのエンディングのパターンを載せてみることにする。

@最後のゲームが終了

Aエンディングのリードをする者はごく自然に輪の中央へ

B話をする。その内容については・・・

 
・上を見てごらんと言って天の川を見せたり
 ・目を閉じて耳をすましてごらんと言って虫の声を聞かせたり
 ・キャンプが、ファイヤーが、楽しかったひとときが、終わりに近づいているということを言ったり
限りなく、心の中がやさしくなれるような話がしたいといつも心がけている。みんなを無理矢理落ち込ませるのではなく、心の底からやさしい気分になれるように。だから、その間にヤジが起きてもそれにこたえるし、笑いが起きれば一緒に笑うし、静かにさせようなんて思わない。その場の雰囲気に任せてしまう。だからうろたえたことなど一度もない。

C「忘れないでよ」を歌う

 ・いつでもこの歌を歌う時は歌詞と同じ気持ちになる。無理はしないように、いつも自分の心に素直であるように心がけている。

D「忘れないでよ」をラララで歌う
 ・それまで追っかけ式に歌っていたものをみんな一緒にラララで大声で歌う。いつもいつもこの時一体感を感じる。みんな心はひとつだなぁって感じる。リードする者は声を出して指示する。「もっと大きな声で」とか「これで最後だぞ、まだまだ大きな声出るだろう」とか。

E「忘れないでよ」をハミングで歌う

 ・一変して静かになる。同時にキャンプ中のさまざまなことが頭に浮かぶ。

Fリーダーのひと言

 ・ハミングをバックに村長のとなりのリーダーから順にひと言ずつ言う。子どもたちにとってはこれがとても胸をうつらしい。

G村長のひと言
 ・リーダーのひと言が終わったら最後に村長のひと言。
 ・最後の「バッキャロー」はギターの伴奏をやめる

Hラララ〜最後の歌詞へ

 ・その間ギターを弾いてリードする者だけを輪の中へ残し、他のリーダーは火の道へ間隔を空けて並ぶ。ファイヤーキーパーは自分のひと言が終わった時点で輪から抜けて火の道の準備をし、村長のひと言が終わる頃火の道のセッティングを完了する。
 ・火の神or火の女神が輪に入り、残り火をトーチ棒に移し、輪から抜けて火の道をつける。(低い姿勢でつけないと火傷する恐れもあるので注意。)

I歌が終わる〜退場
 ・退場の指示は輪の中にいるリーダーがする。「こうしている間に火の道ができました。みんながここを通って帰る間に両わきにリーダーが立っています。握手して帰ろう。」といった話をして、火の道に近い方から退場させる。退場の間BGMで「忘れないでよ」を弾き続ける。

J誘導

 ・火の道を通り終わった後の誘導、指示を誰が出すか決めておこう。

キャンプファイヤー。大声で歌う。力いっぱい踊る。手拍子。笑い声。みんながひとつになる。
やがて楽しかった時間が過ぎる。どんなに一緒にいたいと思っても時は待ってくれない。でも、それでも一緒にいたい。静かな時が過ぎる。だからせめて忘れないでほしい。いつまでもずっとずっと。残り火はかすかにみんなの顔を照らす。火の粉がホタルのように空にのぼっては消える。見上げれば星が。耳を澄ませば虫の声が。これで最後だ。最後だ。最後だ。だから・・・忘れないでよ―