急性低音障害型感音難聴について

 聞きなれない病名ですが最近増えています。
しかも女性に大変多い病気です。
きちんと治療をしないと、難聴、耳鳴を後遺症として残すこともあります。

<症状> こんな症状が起こります。

急に耳の中に水が入ったような感じがする。

自分の声や周りの音が響いて聞こえる。

低い音の耳鳴がする。

低い音が聞こえづらい。

耳の中に膜が張ったような感じ。

軽いめまい、ふらつき。

 

<原因> 内耳にリンパ液が溜まりすぎるためです。 

 耳は外耳・中耳・内耳と3つの部分に分けることができます。もっとも深いところにある内耳にはリンパ液が入っています。このリンパ液は普通一定の量に保たれていますが、増えすぎてしまう場合があります。すると、上に書いたような症状が出てきます。この状態を内リンパ水腫といいます。

 

<なぜ内耳にリンパ液がたまるのでしょうか?>

 ストレス、睡眠不足、疲労、風邪などが原因と考えられています。

 

<治療>

(1)まず、体の疲れを取りましょう。睡眠を十分とって、ストレス解消に努めましょう。塩分の多い食事はむくみやすくなるので避けましょう。


(2)お薬は体の余計な水分を取ってむくみをなくす薬や、体の調子を整える薬が出ます。漢方薬、利尿剤、循環改善剤、ビタミン剤、症状が強いときにはステロイド剤も出します。症状に応じて増減するので、勝手に薬を止めたり、減らしたりすると困ったことになります。心配なことがあったら遠慮なく医師に相談してください。

 

<経過>

 お薬にうまく反応してくれると、1〜2週間で改善しますが、場合によって長引くこともあります。一度全快しても、この病気は繰り返すことが多いです。経過によってはメニエール病(やはり内耳にリンパ液が内耳に溜まる病気で,めまいが繰り返し起こります)に移行することもあります。お薬を止めるタイミングを間違うとぶり返しをしてしまう場合もあるので、慎重に減らしていきましょう。