下野三十三番観音霊場 
〜 8番札所 沢観音寺 〜

photo
 寺 院 名 沢観音寺
(さわかんのんじ)
 宗  派真言宗
 観 音 様 千手観世音菩薩
 御 詠 歌ふたらくや那須の沢村たずね来て
      大悲の誓たのむ諸人
 札  所同  寺
 住  所矢板市沢
 駐 車 場同寺駐車場へ
 略 地 図 の 表 示
【紀行文】
 小雨降る夕暮れ、車でお参りさせていただきました。矢板ICから国道4号線を6kmほど北上し、『沢観音』と大きな看板のある三叉路を右折、2kmほど進むと、左手に舗装された沢観音寺様の駐車場があり、そこへ駐車して、目を上げると、金色に輝く大慈母沢観音様が私を迎えてくださいました。
 沢観音寺様は、正式には『補陀洛山観音寺』と号すそうで、『沢観音寺』は通称だそうです。寺伝によりますと、開創当時は、別の地にあったそうであります。現在の地は、あの那須与一の兄が築いた沢城の跡地にあたり、これが永享3年(1431)に那須家から寄進され、移築されたものだそうです。以来明治まで、宇都宮から奥州まで123箇寺の本寺として、多くの修行僧を集めた、真言宗の名刹寺院として知られております。
 お花に囲まれた参道を通ってご本堂へお参りした後、玄関にて御朱印をお願いすると、ご住職の奥様でしょうか、夕暮れ遅くにもかかわらず、丁重にご本堂内、そして地下霊場へと案内をしていただき、素晴らしい荘厳に飾られた本堂内、そしてお釈迦様の涅槃像をはじめとするたくさんの石仏たちの安置される地下霊場と、誠に有り難く、静かな心持ちでお参りをさせていただきました。千手観音菩薩像は、60年に一度ご開帳される秘仏でいらっしゃるそうで、前回のご開帳は昭和60年の時だったそうです。
 こちらも公共の交通手段に難があるため、お車でのお参りをお勧めいたします。お花の咲く季節が特にお薦めです。



Back