下野三十三番観音霊場
〜 23番札所 善応寺 〜
寺 院 名
善応寺(ぜんおうじ)
宗 派
なし(元真言宗)
観 音 様
聖観世音菩薩
御 詠 歌
伊吹山のぼりて向かへば善応寺
真如の月の影さやかなり
札 所
お堂より南へ二軒、沼尾様へ
住 所
栃木市吹上町
駐 車 場
お堂前の路上へ
略 地 図 の 表 示
【紀行文】
東北自動車道、栃木ICを出て、左(西)の星野方面に向かい、1つ目の信号を右に曲がって、道なりに走ると、赤津川を渡る橋が見えてきます。そこでその手前を左に折れ、川沿いに100mほど行くと、左側に『伊吹山聖観世音』と書かれた大きな看板が見えてきます。その看板の奥、数段の階段を上がった所に、うっそうと繁った林を背にたたずむ木造のお堂が23番札所『善応寺』の観音堂であります。この時もし、東北自動車道をくぐってしまったら行き過ぎですし、反対方向(東)から来るのなら、東北自動車道をくぐるのが道しるべになると思います。
ここ『善応寺』は、言い伝えによると、男体山を開山された勝道上人がこの近くに草庵を結んで暮らしていたある日、五色の雲が立ち昇るのを見て、その源を訪ねて行ってみると、この伊吹山であり、そこで上人が観音堂を建立したのが開基の由来ということであります。その後、明治初年に無住となり、現在に至っているとのことですが、地元の方の篤い信心のおかげで、林に囲まれながらも、木々の手入れはキチンとされており、お堂の周りにいらっしゃる石仏さまと合わさって、大変雰囲気のある落ち着いたたたずまいを見せておりました。
また、堂内の観音像は長らく秘仏であったそうですが、現在では12年に一度、午(うま)の年に開帳されているそうです。周囲を見渡せば一目ですが、この周辺は田畑が多くあり、おそらくご開帳の時のお祭りでは、その年の実りがたくさん供えられ、普段の静けさとは異なり、お参りの方で大いに賑わうことでありましょう。自坊とはご近所ということもあり、ぜひお参りしたいものであります。
なお、御朱印は、二軒手前(南側)の沼尾さま宅にて頂戴いたします。ご好意で引き受けてくださっていらっしゃいますので、時間等、失礼のないようご配慮いただきたいと思います。また、車を止める際も、路上駐車になってしまいますが、地元の方にご迷惑にならないよう、どうぞご配慮ください。