現代人の法話 
〜 ツケは必ず来る 〜

 今日、いろいろな価値観が錯綜して、いったい何をしたらよく、何をしたらよくないのか迷っているようですが、それを見極めるのはそんなに難しいことではないと思います。すなわち、自分が常に仏さまを念頭において、その仏さまを悲しませず、喜んで貰えるように、「人の嫌がることをせず、喜んで貰えることをする」に尽きると思います。
 何時でも何処でもこの二つのことをよく考えて実行すれば人から親しまれ、そんなに間違ったことにはならないと考えますが如何でしょう。それがたとえ相手を満足させなくても、すくなくとも自分の良心に恥ず、堂々としていられるのではないでしょうか。それでも人からとやかく言われるようでしたら、自分の至らぬ点を仏さまに深く懺悔し、お詫びすることです。世間ではとかく「この世に神も仏もあるものか」と神仏を無視し、自分の我侭勝手な行動で人を困らせ、嫌がられる人がいますが、そういう人にはたしかに神仏は存在せず、そのツケが悪い結果となって自分の身に振りかかって来るようです。こうした自己中心の心の狭い人は、人は寄りつきたくても敬遠することでしょう。これを仏教では「自業自得」と言っています。



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