現代人の法話 
〜 聞くは一時の恥 〜

 世の中にはタメになることがゴロゴロ転がっているというのに、世の出来事や人の言動に何の興味や関心を抱かず、毎日ノホホンと過ごす人がいるようです。おそらくそうした人が「生きるのがむなしい」と愚痴をこぼしながら、つまらなく一生を終わってしまうのでしょう。私たちはたった一度しかこの世に生きられないのですから、ぽんとうに勿体ない話です。私はそうならないよう、つとめて新聞や本を読んだり、有益なテレビ番組を見て、見聞を広めるようにしています。また、なるべく多くの人と出会い、その言動からいろいろな知恵を授かり(好きになれない人からも反面教師として学びとる価値があります)、自分のわからないことは「聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥」と心得て、進んで質間するようにしています。
 そうした考えの下に、心の糧になる知識や知恵をえた時には、忘れないうちに手帳にメモし、夜中でも寝床で何かよいヒントが浮んだ時には、ペンをとることにしています。また、逆に嫌なことや人に出会ったときにも、不満や苦痛を周囲に当たり散らさず、代償行為としてワープロのキーに叩きつけたりしています。こうして日頃、蓄積した体験を骨子として、自分の考えをまとめたりしていますと、いつのまにやら一冊分くらいの原稿が溜まり、簡単に本を仕上げることが出来るので不思議なものです(たとえ本にならず、自己満足であったとしても、自分の人生の軌跡として後に残ります)。私のこうした生き方を皆さんに「是非、真似して欲しい」とは思いませんが、人それぞれに各自が悔いのない人生を送ることをお勧めします。



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