現代人の法話 
〜 仕事を成功させるコツとは 〜

 バブルがはじけて、いずれの企業でも不況の波が吹き寄せ、経営難に陥っている企業体や会社が増えています。今まで高度成長の波に乗ってやみくもに経営規模を広げ、拡大・発展をして来たわが国の企業も、ここに来てそのツケがまわって、借金で首がまわらず、リストラや倒産の憂き目にあっているのが現状でしょう。
 その中にあってビクともせず、活況を呈しているところもあります。とくに時代の先端を行く電子機器や情報産業などは優秀な人材が払底し、引く手あまたで、いくら多額の給料を払っても集まらず困っているといいます。どうしてこのように雲泥の差が生まれるのか。というのは誰もが出来、しているようなことを追従していたのでは、いつしか競争から落伍するのは目に見えているからです。現に、安く資源が調達でき、人件費の安い中国や東南アジアに生産の拠点を移す企業体が後を絶たないのもむべなるかなです。しかし、そんなことで安閑としていたら、いずれは庇を貸して母屋をとられること必至です。
 ではどうしたらよいか。それには何といっても次の三つの条件を満たすことが先決です。第一に、長期、中期、短期の目的(ビジョンや戦略・戦術)を持つこと。第二に、実力(先駆的情報や技術や資力)を持つこと。第三に、情熱(絶えず好奇心をもって、好きな仕事にやる気)を持つことです。この三拍子が揃わなけれぱ、自分の手掛ける仕事に希望や誇りを持てる将来性あるものとはならないことでしょう。泣き言や不満や愚痴ばかりをはき散らしていないで、「できないのではない、やらないのだ」との気概をもってアタックして見ては如何でしようか。



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