現代人の法話 
〜 あなたの生き甲斐何ですか? 〜

 いくら教育基本法を改正し、学校教育を徹底しても、依然として受験戦争が続き、高等教育を受け肩書をつけても、国内外で便える人材は限られています。東大でも世界の大学ランキングでは19位で、北京大学の16位(平成18年度)に抜かれています。
 高学歴で知識量が増え、いくら実力があっても、組織内ではそれが活かされず、派閥や年功序列の壁にぶつかって身動きがとれません。その代表者や役職者の多くはアテ職であり、職員も寄り合い所帯で与えられた職務以上のことを積極的にやろうとすれば目立ちたがり屋と非難されるのがオチで、消極的にならざるをえません。
 何か新しい事業を始めるには予算の獲得や上司の決裁を得なけれぱならず、実行に至るまでには時間がかかり過ぎます。その当事者も任期中は「事なかれ主義」で、手掛けた仕事に失敗すれぱ責任をとらされ、免職、更迭されます。
 官民こぞって、こうした無責任体質の下で公金を消費することには慣れていても、自腹を切ってまでも社会に奉仕する精神に乏しく、定年までは無事勤め上げて、後は悠々自適の毎日を送って一生終わる人が何と多いことでしょう。これでほんとうに生き甲斐ある人生といえるのでしょうか。「身をけずり、人に尽くさん“すりこぎ”の、その味知れる人ぞ尊し」です。




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