現代人の法話 
〜 「大切な方を亡くしたあなたへ」 〜

あなたは、阿弥陀様を信じますか?極楽浄土があると思いますか?あなたは今、大切な方を亡くして大きな喪失感の中にいらっしゃるかもしれない、もっと出来る事があったかも、もっと優しい言葉を掛けていれば等、後悔や自分を責める気持ちもあるかもしれない…でも、だからこそ今、お聞きしたいのです。

喪失感や後悔、自責の念は、その方を大事に思っていたからこそ起こるもの、悲しみや溢れる涙を我慢することはありません。時には感情のままに心を解放する事も必要です。そして考えてほしいのです。亡き方にどうなって欲しいのかを。阿弥陀様、極楽浄土はあるとか無いとかいう存在ではありません。信じるか信じないかの世界です。そしてあなたはどちらにされるのかを。

ご葬儀の際、私は念じます。亡き方が極楽浄土に往生されて安らかに過ごされる事を。新しい仏様となって私達を見守り、導いて下さる事を。

私は阿弥陀様、極楽浄土の存在を信じます。いえ、信じないと目の前で悲しむあなたを見た時、辛くて心が潰れてしまうのです。私自身、阿弥陀様の教えに救われている一人なのです。そして自然に手が合わさり「南無阿弥陀仏」〜お念仏が口をついて出てきます。

きっと亡き方はあなたが今後の人生をしっかり歩んで下さることを望んでおられます。喪失感や後悔、自責の念で苦しむ姿は望んでいません。時間はかかってもそれらの感情をご供養の心へと変換し、未来を見つめて欲しいと願います。

あなたには必ずや今の深い悲しみにふさわしい深い幸せがやって来ます。亡き方が仏様となって、護って下さっているのですから。




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