現代人の法話 
〜 「奇跡を、仏を信じ生きること」 〜

世界的な物理学者であり哲学者でもあったアインシュタイン博士の言葉に「人生には二通りの生き方がある。ひとつは奇跡など何も起こらないと思って生きること。もうひとつはあらゆるものが奇跡だと思って生きること」というものがある。奇跡という単語に科学者が言及することに驚かされるが、無知の知という言葉があるように、一つの道を究めた先には人知が及ばない世界、奇跡と表現しなければ表せない世界―例えるならば命の誕生、生命維持のメカニズム、宇宙の成り立ち、物理の法則、また良き人との出会い等―が現れ、これに感動し感謝するところに充実した人生があることを示し諭す言葉と受けとめられる。

この奇跡という言葉は、神仏と置き換えても通じるものと思う。すなわち「人生には、神仏を信じない生き方。そして神仏を信じる生き方の二通りがある」と。神仏を信じない生き方は即物的―物質的なものや金銭・利害などを重視するー利己的な生き方になる傾向があり、一方神仏を信じる生き方は、人知を超えた大いなる存在に見守られ自然と心が良き方向に導かれ、小さな事にも感謝が出来るゆとりの心が生まれ、充実した人生が送れるものである。信心とは、決して苦しい時の神仏頼みや依存とは異なり、神仏やご先祖様、大切な方が見守って下さるから安心、孤独じゃない、頑張れる、悪い事はしたくないと思う自律的な心である。正しい信心によって、より良き充実した人生を、感謝と感動・喜びに満ちた日々を送っていただきたい。



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