現代人の法話 
〜 「コロナ禍〜中道の心をもって」 〜

世界中で感染を拡大する新型コロナウイルス、日本では比較的落ち着いたものの私達は「コロナ禍」の真っ只中におり、自粛生活などストレスを余儀なくされている。

そんな中、新しく未知なウイルスゆえに様々な情報が溢れ、一部の不安を煽る報道もあいまって、正直さらに混乱しストレスを感じてしまう。また「デマ」「差別」「自粛警察」など人の負の部分が露呈している中で、私たちは如何に生きていくべきであろうか。

お釈迦様は心の安定のために「八正道」〜正見(見方)、正思惟(考え方)、正語(言葉)、正業(行い)、正命(生活)、正精進(努力)、正念(おもい)、正定(心の統一)の8つの正しい道を説き、その正しさをはかる一つの基準として「中道」を示された。中道とは、適正で中正なバランスを取った行い・考えの事で、極端でかたよった生き方や考え方を避ける道である。

今回であれば、客観的なデータを持つ信頼できる情報源を複数比較、選択し、自分の出来得る対策を確実に行うのが中道であろう。具体的には、原因とされる飛沫と接触感染を避けるためマスク等の着用と正しい手洗いの励行、そして「三密〜密閉、密集、密接」を避ける事。またストレスは自己免疫力を下げるため過度に恐れ過ぎず(用心は必要)自分なりのストレス解消法を持つ事。さらには医療・行政をはじめ他者への感謝の心を忘れない事(他者を気遣う心は、自身の心にも良い影響を与える)等である。当山も皆様の心の安定の一助になればと願い、諸活動を行なって参りたいと考えています。



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