現代人の法話 
〜 「耕心(こうしん)〜当山諸行事について」 〜

 遠方のお檀家様から時々言われる事に「いつも寺報で行事案内をいただきますが、遠方で参加出来ずに済みません」がある。確かに遠方ではなかなか難しく、その通りだと思いますし、当方も逆に恐縮(きょうしゅく)しております。
 当山にはお彼岸・お盆・お施餓鬼(せがき)法要・除夜の鐘など仏教定例行事に加えて、毎月の講話の会・写経会や年に一回の音楽会、講演会、縁日など様々な行事を開催しています。これらはご葬儀・ご法事等のご供養と同様に寺院本来の責務である布教≠ニ捉えています。私どもはお檀家様から高額のお布施をお預かりします。寺院護持には多大な費用を要するのが主たる理由ですが、同時にそれに見合うような善行と社会への奉仕・貢献を期待されているものと考えており、故に災害時の寄付活動や布教に力を注いでいます。
 その際のキーワードになるのが「耕心〜心を耕す」です。畑でも耕さなければ荒地となってしまうように心も同様、お寺の行事にご参加いただき、心を耕し、心おだやかに、豊かになっていただく、これが当山諸行事の目的です。
 遠方の方にはご参加いただけなくとも菩提寺がこんな事を考えて、行事を企画、開催しているという事をご理解いただければ有り難いとも思っています。もちろんお墓参り等と併せてご参加くだされば、なお有り難い事です。合掌



Back