現代人の法話 
〜 「ご供養をすれば…」 〜

 いよいよお盆供養の季節がやって参ります。皆様はこのご供養≠ノついてどのような意識をお持ちでしょうか?
 一般的にご供養とは、亡き方達の為に行うご法事やご葬儀、またお墓参り、お仏壇へのお供えなどが挙げられます。これらのご供養は私達から亡き方達へ向けて一方通行的に行う行為と思われがちですが、実はそれだけではなく、私達自身の心にも良い効果をもたらします。
 すなわちご先祖様・大切な方のご供養をする事によって、亡き方との思い出を偲び、その良き点、素晴らしい点を思い出して自らの心を正し、励ましていく事。また多くのご先祖様の命・働きがあったからこそ、今 私の命がある事に思いを致し命の大切さを知り感謝する事。さらにはそれらをもとに亡き方達に対してこれからの生き方を約束する事など、亡き方達と直接お会いする事は出来なくとも、それぞれの心の内で交流する事によって自身の心を整え、良き方向に向ける事が出来るのです。
 ご供養とは「供給資養」「供物養心」の略語といわれます。いずれもお供えをする事によって、己の心をも養うという意味で、亡き方達の為に行ったご供養が、私自身の心の為になる〜ご先祖様・大切な方の徳に接し、心が穏やかになり悩みも整理され、さらには受け継がれてきた命の大切さを感じ感謝の心を育む〜ことを指し示して下さっています。だからこそ、これらご供養が良き日本の伝統として脈々と受け継がれてきたのでありましょう。
 来たるお盆、秋のお彼岸、ぜひご家族皆様でお参り下さり、心を養うご供養をお願い致します。拝




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