ふるさと栃木、再発見 
〜 「岡田記念館」 〜

新連載第3回は、昭和53年開館、栃木市で最初の記念館、市内嘉右衛門町の代官屋敷岡田記念館≠紹介します。

岡田家は現当主岡田嘉右衛門様をもって26代を数える市内屈指の旧家です。古くは京都三条の武家と伝わり、江戸初期に栃木に移って荒地を開墾した功績により徳川家から「嘉右衛門新田村」の名を賜り、以後代々の当主が嘉右衛門を襲名、町名の由来ともなっています。代々、名主役を務め、巴波川の舟運では一番堰を担う回漕問屋を営み、また代官職を代行するなど、地域発展に尽力されてきました。また代々の当主は近龍寺総代をお務め下さっています。

一方歴代当主は芸術面にも関心が深く、著名な文人、墨客とも親交、多くの美術品を所蔵しています。それらを展示する岡田記念館は、1万平方メートルを超える敷地に代官屋敷や蔵が立ち並び、その中には徳川家から賜った蝋燭立て、富岡鉄斎筆の掛軸をはじめ、見ごたえのある調度品、陶芸品、鎧、兜、刀、着物などが展示されています。また宝暦10年から146年分の歴代当主の日記は歴史的に貴重な資料として注目されています。さらには道を隔てた西側には明治時代の22代当主自らが選び抜いた銘木で建築され、四季折々の趣のある回遊式庭園を持つ別荘「翁島」も大きな見所となっています。

 

平成24年、国より重要伝統的建造物群保存地区に選定されたこの地域、近龍寺からは北北西約600m。趣のある例幣使街道をゆったり歩いて行くも良いでしょう。(駐車場完備、要入場料) 0282()22)0001




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