ふるさと栃木、再発見 
〜 「大中寺」 〜

今回はさわやかな秋のお出掛けにぴったりな太平山の南麓(なんろく)に位置する名刹大中寺≠紹介したいと思います。

大中寺は、平安時代に真言宗のお寺として創建されましたが、後に荒廃(こうはい)、これを室町時代に快庵(かいあん)禅師が曹洞宗のお寺として再興(さいこう)されました。戦国時代になると越後の上杉謙信が関東管領(かんれい)職を受けて北関東に進出、大中寺の第6世快叟(かいそう)住職が叔父であった事から手厚く保護し、焼失していたお堂を寄進、また関東の覇権(はけん)を争っていた上杉、北条の両氏がこの寺で和睦(わぼく)を結ぶなど歴史的にも知られたお寺です。

大中寺には栃木市では大変有名な七不思議≠ェあります。その七不思議はどれも説明の立札が置いてあるので、見学しやすく、また七不思議を間近で見ることもできます。

さらに近年、大中寺は流行のパワースポットとも言われ注目されています。確かに境内の落ち着いた雰囲気は日々の溜(た)まった疲れなどを癒(いや)し、リフレッシュできる環境なので、不思議なパワーをもらえるかもしれません。

大中寺は近龍寺から南西に約8q、車で約15分、自然豊かな太平山の南側にあり、当山とは趣(おもむき)が違う山寺の雰囲気を味わうことのできるお寺です。市内から佐野藤岡ICへ向かう道中にありますので当山へのお参りの帰りなど、涼しくなって散策しやすい時期にぜひ一度訪れてみてはいかがでしょうか。(文=翔)

栃木市大平町西山田252   0282(43)2116


 


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