ふるさと栃木、再発見 
〜 「栃木の文学碑〜山本有三先生、吉屋信子先生」 〜



 

今回は栃木市にゆかりのある2人の作家、と山本有三先生と吉屋信子先生の文学碑を紹介します。

山本有三先生は、幼少期を当山と同じ万町内で育ち、向学への強い思いで上京され、学生時代に書いた戯曲『穴』をきっかけに作家となって大成、後に請われて参議院議員にもなりました。また父親のため当山にお墓をとられました。その作品「路傍の石」の中の一節『たった一人しかない自分をたった一度しかない一生をほんとうに生かさなかったら人間うまれてきたかいがないじゃないか』は、かつて小学校の教科書にも掲載され、青少年への大事なメッセージとして文学碑に刻まれ、栃木駅前や太平山謙信平をはじめ、小中学校や公民館などに建立されています。

明治35年、下都賀郡長を務める父の勤務地として多感な少女時代を、栃木で過ごした吉屋信子先生。栃木高等女学校時代に、校内で講話された新渡部稲造の「良妻賢母となるよりも、まず一人の良い人間となれ」との演説に感銘を受け、卒業後教職につくも作家を目指し上京、後に人気作家となりました。その句碑は、母校(現栃木女子高等学校)校舎前にその作品にちなむ鬱金桜(うこんざくら)を背に建ち、また湊町の巴波川沿いにも、生誕110周年を記念して建てられた句碑があります。

暑さも落ち着きましたら、ふるさと栃木、ゆかりの文学碑巡りはいかがでしょうか。


 


Back