七夕(たなばた)


7月7日は七夕。
天の川を挟んで、両岸に別れ別れになっている織姫と彦星が1年に一度、この日に会うことができます。
ところで、二人はどうやって会うのでしょう?
もちろん川を渡らなくては会えませんが、どちらがどちらに行くのでしょう? どうやって行くのでしょう?

七夕の話の原型は、2000年近く前の中国で生まれたようです。
そこから長い間、語り継がれてきた話なので、話の中身は時代とともに、または地方によって、かなり違うものになっていきました。
実際、中国と韓国と日本では、とても同じ七夕の話とは思えないくらい違う内容になっています。日本国内でも、時代により地方により、多少違う話になっています。

どちらが川を渡るのかやどうやって渡るのかということが、お話の中に含まれている場合もあります。たとえば、「カササギ」という鳥の大群が飛んできて、一羽が川岸に降りると次々につながっていき、天の川に橋を架けてくれるというものです。ただ、これは雨が降って川の水が増えてしまった時、限定のようです。余談ですが、この話が元になって、カササギというのは二人の縁を結ぶ鳥として、結納や婚礼用品にデザインされています。

二人がどうやって会うのかは、七夕の日に織姫と彦星を見た人が自分でストーリーを作ってもいい部分だと思います。あなたならどういう会い方をしますか?

写真をご覧ください(写真をクリックすると大きな写真がでます)。天の川には中州がありますね。二人が何らかの方法で中州まで行けば、そこでゆっくり会うことができます。
現在よりも、電気のなかった昔の方が天の川ははっきり見えていました。中州も今以上にはっきり見えたと思います。天の川を見た人はみんな、「織姫と彦星は中州に渡って会えばいいじゃん!」と思ったのではないでしょうか。だから、七夕の話の中で、二人がどこでどうやって会ったという部分が、はっきり伝わっていないのではないでしょうか。

蛇足ですが、一言付け加えます。七夕の日に、いくらじっと織姫と彦星を見ていても、ふたつの星が動いていってくっつくことはありません。見ているあなたの心の中でくっつけてあげてください。




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