黄道12星座

太陽は12個(現在は13個)の星座の中を毎日少しずつ移動していきます。1年間でひと回りして元の位置に戻ってきます。太陽の通り道にある12の星座を黄道12星座と呼びます。また、太陽の通り道になる1本の線が描けます。この線を黄道(こうどう)と呼びます。

遠い昔、今から2000年以上前に星占い(占星術)が生まれました。占星術では、その人が生まれた時の太陽の位置を重視していました。たとえば、7月15日に生まれた人は、その日に太陽がかに座の中にあったから、かに座生まれということになりました。このとき、かに座は太陽の向こう側にあるわけですから、昼間青空の中にあります。誕生日に自分の星座は見えません。
当時、太陽は日付が同じならば毎年必ず同じ位置にあると思われていました。ですから、何月何日生まれは何座生まれということが自動的に決まりました。
以下の通りです。(ただし、ちょうど境目の人は生まれた時刻により、表示とは違う側に入る場合もあります)

 おひつじ座      321日〜420
 おうし座        421日〜521
 ふたご座        522日〜621
 かに座          622日〜723
 しし座          724日〜823
 おとめ座        824日〜923
 てんびん座      924日〜1023
 さそり座        1024日〜1122
 いて座          1123日〜1222
 やぎ座          1223日〜120
 みずがめ座      121日〜219
 うお座      2月19日〜3月20日

ところがその後、黄道は「動く」ことがわかりました。同じ日付でも長い年月が過ぎると太陽の位置が変わります。下の図をご覧ください。同じ7月15日でも、太陽の位置はこれだけ変わります。2000年ぐらい前の7月15日に生まれた人は確かにかに座生まれです(*注)。 しかし、現在の7月15日には、太陽はふたご座の中にあります。
  *注 当時はかに座としし座の境界線が、かなりしし座寄りだった。レグルスのすぐ近くまでかに座。


何座生まれというのは、昔からずっと古い基準のままでやっています。現在は太陽のいる星座が変わってしまいましたから、星占いは当たらないのかというと、そうでもないようです。これは私の専門外の話ですが、占星術は「宮」(きゅう)という考え方です。かに座という星座に生まれたのではなく、かに座という宮に生まれたということらしいです。生まれた星座は時とともに変われけど、宮は変わらない・・・らしいです。


現在までには、星座も多少変更がありました。さそり座といて座の間の黄道上にへびつかい座があります。現在の基準でいくと、12月7日の前後1週間ぐらいに生まれた人はへびつかい座生まれです。また、さそり座はわずかしか黄道にかかっていないので、さそり座生まれは11月25日前後の1週間だけです。

この時期は、てんびん、さそり、いて、やぎ座あたりがよく見えます。南の比較的低いところにあります。南の空の低いところに明るくて赤い星があります。これがさそりの心臓にあたる星で「アンタレス」という名前です。このあたりがさそり座。その西側(右側)がてんびん座。東側がいて座です。
さそり座といて座は天の川の中にあります。

 



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