スマホ用天文アプリ

iPhone用アプリに、星を見るときにあると便利なものがいくつかあります。
一番代表的なのは「Star Walk」。250円。iPad用の「Star Walk for iPad」もあります。(ここにある画面写真は for iPad )

これを起動して、iPhoneの裏側を空に向けてかざすと、その時刻にその場所からその方向に見える星や星座が画面に表示されます。星の名前や星座名が入っているので、iPhone画面と実際の星空を見較べればそれらが分かります。
星座が見える位置は、場所や時刻によって違います。iPhone内蔵のGPSで自分がいる場所と時刻を特定し、方位センサーと傾きセンサーでiPhoneが向いている方向を特定し、そこに今、見えている星空を表示してくれます。そのままiPhoneを動かすと、それに合わせて画面も動きます。リアルタイムでiPhoneが向いている先にある天体を表示してくれます。


画面に天体図が表示されている時に星や星座をタップすると、その星や星座が選択されます(上の写真は、はくちょう座のくちばしの星「アルビレオ」が選択されています)。そうしてから「i」ボタンをタップすると、位置や詳細な文字情報が表示されます。画面を一番下までスクロールすると「Wikipediaで詳しい情報を閲覧する」とあるので、それをタップすると、インターネット上のWikipediaの情報を閲覧できます。

外で星を見ている時だけではなく部屋の中にいる時でも、「Star Walk」でいろいろなことを調べられます。起動すると、まず最初にその日の月齢や日の出、日の入り、金星、火星、木星、土星の情報を表示します。その日だけではなく、過去、未来の状態も確認できます。

また、星や星座を検索できます。天体図を表示中に検索ボタンをタップすると星や星座の名前をキーワードに検索したり、一覧から選択すると該当の星や星座が天体図に表示されます。見たい天体がどこにあるのか分かります。さらにそれをタップすれば詳しい情報も表示されます。
「Star Walk」には、過去や未来の天体の状態を表示するタイムマシーン機能とか拡張現実機能というのもあり、閑な時に遊べます。

「Star Walk」は元々は英語のアプリで、それを日本語に翻訳しています。表示はすべて日本語になっていますが、ときどき変な訳になっているところもあります。たとえば、上の写真の「上昇時間」というのは、太陽であれば日の出時刻のこと。木星なら木星の出の時刻です。「日の入り」というのも同様で、没時刻(西の地平線に沈む時刻)のことです。

「Star Walk」と同様なことができるアプリで日本製もあります。「iステラ」 800円。アストロアーツという天文関係の雑誌やアプリを作っている日本の会社が作ったもので、日本人にはこちらの方が使いやすいかもしれません。

星に詳しい人が本格的な天体観測に使うのであれば、「Sky Safari」というのがあります。一般向けと専門家向けがあり、専門家向けの「Sky Safari 3 Pro」がお勧めです。3450円。iPhoneアプリとしては高いですが、iPadでも使えるし、同等のパソコン用アプリだと2万円ぐらいしますから、リーズナブルな製品だと思います。当然、「Star Walk」と同じことができます。さらに、星雲・星団を画面中心に入れてどんどんズームアップしていくと、DSOにつながって、その天体の美しい写真が表示されます。
また、天体望遠鏡と連動させて、現在、望遠鏡が向いている方の星空を画面に表示できます。ですから、空は見ないでiPhoneやiPadの画面を見ながら、目的の天体を望遠鏡の視野内に入れることができます。これについての詳しい解説は、私の友人のホームページに詳しく書いてあるので、こちらをご紹介します。
  http://www.ne.jp/asahi/hobby/yk/SkySafari+NEXUS-1.htm

 
 



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