ふたご座流星群

毎年、12月の13日前後にたくさんの流れ星が見られます。ふたご座流星群と呼ばれています。
今年のふたご座流星群の活動ピークは、14日朝8時ごろと予想されています。13日深夜から14日未明にかけてたくさんの流星が見えるでしょう。

空に月が出ていると空が明るくなってしまい、暗い流星が見えません。流星が何個見えるかは、月が出ているか出ていないかで、大きく変わります。今年は新月です。一晩中、月がありませんので最高の条件です。防寒の準備を万全にして、流れ星を楽しみましょう。

流星出現のピーク時には、一人で1時間に20個~30個ぐらいの流星を見られると思います。空全体ではもっとたくさんの流星が飛びますが、一人の人が見られる範囲は限られているので、最大でそのくらいです。また、20~30というのは、山奥や高い山の上など、人工の光が全くない暗いところで見た場合です。街中では人工の光で空が明るくなってしまっています。そういうところでは暗い流星が見えないため、1時間に5個ぐらいしか見られないかもしれません。

流星群というのは、空の中の1点から四方八方に飛びだしてくるように見えます。流星の経路を逆にたどっていくと1点に集まるということです。この点を放射点といいます(以前は輻射点といっていました)。ふたご座流星群の放射点は「カストル」の近くです。下の図では、カストルの「ス」という字のあたりです。

ステラナビゲーター9」にて作成


1時間に30個の流星が見えるとすれば、2分間に1個ですね、と言われそうですが、違います。算数の割り算が成り立ちません。そこが流星群のおもしろいところで、1時間に30個見られても2分間に1個見られるわけではありません。
流星群には、通称「豆まき現象」というのがあります。短い時間に数個の流星が立て続けに流れたかと思うと、その後しばらく、全然流星が出ない時間帯があります。まるで、神様が空の上からときどき流星をまいているように見えます。豆まき現象の理由は諸説ありますが、いまだに「これだ!」という、みんなが納得できる説がありません。
豆まき現象があるため、短い時間だけ夜空を見ていた時、運良く数個の流星を見られる人と全然見られない人が出てきます。多くの場合、後者になります。少なくとも30分ぐらいは夜空を見ていないと、豆まきが平均されません。

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流星が光っている時間はほとんど1秒以下です。たくさんの流星を見られても、1個の流星に願い事を3回言うのは難しいでしょう。流星群の時は、ある程度の数の流星が見えることがわかっていますが、ふだんはいつどこに流星が飛ぶかわかりません。

突然流星が飛んだとき、すぐに願い事を3回言えるのは、常日頃から「是非ともこうなりたい!」という強い願いを持っている人だけです。流星が見えてから願い事を考えていたら絶対に間に合いません。そして、強い願いを持っている人ならば、それを実現するために毎日努力をしているはずです。そういう努力を続けていれば、いずれ願いは叶います。流れ星に願い事を3回言えれば、その願いが叶うという本当の理由がこれです。
これは、私の大学の2年先輩で、現在プラネタリウム解説者をしている国司さんが語った「深い、いい話」です。




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