オリオン座

オリオン座は冬の代表的な星座です。星に興味がなくてもオリオン座だけはわかるという人が多いと思います。
ギリシャ神話では、たいへんな力持ちの狩人として登場します。ただ、かなりの乱暴者でみんなを困らせていました。それを見かねた大地母神ガイアがさそりを送り込み、オリオンはさそりの毒針に刺されて死にました。そのさそりとオリオンは空に上げられて星座になりました。星座になってからも、オリオンはさそりを恐れています。オリオン座は、冬の間は南の空に君臨していますが、さそり座が東の地平線から昇ってくる頃、逃げるように西の地平線に沈んでいきます。

このギリシャ神話は大切な事実を物語っています。ギリシャ神話が作られた頃には、すでに主な星座はできていたということです。星座が先にあって、それに合わせた神話が作られたということになります。

ベテルギウスが赤いですね。赤い星は寿命末期の場合が多いです。この星は間もなく寿命が尽き、超新星爆発します。ただし、宇宙の時間の間もなくは、1000年とか2000年とか、それくらいの時間になります。この星が超新星爆発したら、まぶしいくらい明るくなります。この星があまりにも明るくて、他の星が見えなくなってしまうでしょう。昼間の青空の中にも見えるはずです。

オリオン座の中にある天体では、オリオン大星雲(M42)が有名で、小型の双眼鏡や天体望遠鏡でもよく見えます。肉眼でもかすかに見えます。

オリオン大星雲 (M42)

オリオン座には、あの有名なM78星雲もあります。そう、ウルトラマンのふるさとです。ウルトラマンの話の中では架空の星雲ですが、同名の星雲が実在します。最初の写真には写っていませんが、M78の「8」の字があるあたりにあります。実在のM78星雲は、ガスやチリでできており、地面がありません。さすがにウルトラマンでも地面のないところでは暮らせないと思います。一説には、原作ではM78星雲ではなく、M87星雲だったという話があります。印刷時の誤植でM78になってしまったそうです。M87なら銀河ですから、恒星は大量にあり、惑星も無数に存在します。その中にはウルトラマンが住める惑星もあるでしょう。M87星雲の方がもっともらしいですね。ただ、その場合、地球までの距離があまりにも遠くなるので、どうやって来たのかが問題になります。

M78星雲

真ん中にある白い雲のようなのがM78星雲。左上にある赤い部分は、バーナードループと呼ばれる大きな赤い散光星雲の一部です。






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