|
星の写真を撮る
|
星空がきれいなところに行ったとき、天の川まで写ったこんな星の写真が撮れたらいいなぁ、と思いませんか?
|
 |
最新の高性能な(高価な)デジタル一眼レフカメラを持っている人は、カメラと三脚があれば、こんな写真が簡単に撮れるようになりました。
でも一般には、カメラ以外に「赤道儀」という装置が必要で、天の川の写真を撮るのは簡単ではありません。
星座の形がわかるくらいの、下の写真程度なら普通のカメラでも撮れます。
|

北斗七星と北極星 |
いきなり星の写真ではなく、まずは、星に近いけど星より簡単に写せる夜景を撮ってみましょう。これは大平山から見た栃木市の夜景です。
|
 |
夜景も星の写真も三脚が必須です。カメラを手で持ったままでは、必ずブレてしまいます。できるだけ丈夫そうな三脚にカメラを載せてください。
最近のデジカメは優秀なので、まず、自動で撮影してみましょう。ただし、完全自動にしておくと、夜ですからストロボが光ってしまいます。ストロボを光らせてはいけません。光らない設定にします。シャッターボタンはできるだけそっと押してそっと離してください。普通に押すとブレます。セルフタイマーを使うとさらにいいでしょう。ズームレンズは望遠にはしないで、ワイド側で使います。35mmフィルム換算50mm以下で使ってください。
デジカメなら写した画像がすぐ見られますね。きれいに写ったでしょうか? 拡大表示ができれば拡大して見てください。きれいに写っていればそれでOKです。
何かがダメだったときは・・・ ダメな可能性があるのは次の点です。
1 暗い
2 ピンボケ
3 点になるべき光りが流れて線になっている
1 だった場合は、カメラの設定に露出倍数というような項目があります。EV というのがあれば+2.0 にしてもう一度写してみてください。それでも暗ければ、後述のマニュアル撮影をします。
2 のピンボケの場合は、対象が暗すぎてオートフォーカスが働いていません。暗いとピントが自動では合いません。星の場合はさらに暗いので、オートフォーカスは無理です。カメラの設定項目にピント、または距離というのがあれば「∞」に設定します。これでピントは必ず合います。
3 の場合は、シャッターボタンを強く押し過ぎか、三脚が弱くてブレています。セルフタイマーを使ってみてください。シャッターボタンを押したときの揺れが収まった頃、シャッターが切れます。
夜景がうまく写せたら、いよいよ星です。星はあまりにも暗いので、自動露出やオートフォーカスは、ほぼ働きません。露出やフォーカス、ISO感度、絞り等をマニュアルにします。設定は以下の通りにしてみてください。
・ 距離「∞」 絞り F4.0 ISO感度1600 露出20秒 (夜景の場合は ISO400 露出10秒 または ISO800 露出5秒)
ISO感度が1600以上に設定できても、あまり上げすぎると、画面がざらざらした感じになったり、カラフルな小さな点がたくさん現れたりします。これをノイズといい、見た目が汚い写真になります。長時間露出をするときは、感度を上げすぎない方がいいでしょう。
また、デジタルカメラの場合、ここに重要なポイントがあります。デジタルカメラは、温度が低いほどノイズが少なくなります。冬の寒いときほど、星を写した画面がきれいになります。外に出るのがいやなくらい寒いときが、星が一番きれいに写ります。カメラを十分冷やしてから写してください。
露出時間は20秒が上限です。これ以上時間を長くすると、星はゆっくり動くので、星が点ではなくて線になってしまいます。
最初に書いたように、最新の高性能デジタル一眼レフカメラを持っている人は、ISO10000とかの設定も可能です。そういう設定にすると、F4 露出10秒~20秒で天の川がきれいに写ります。F2.8
なら10秒で十分です。そういうすばらしいカメラを持っている人は試してみてください。いずれにしても三脚は必須。シャッターはセルフタイマーかリモートコントローラで押してください。
それと念のため申し添えますが、設定をマニュアルに変更した場合は、星の撮影が終わったら、必ず元に戻してください。星用の設定のまま普通の写真を撮ると、必ず失敗写真になります。撮ってる最中は気がつきませんので・・・
|

|