春の星座


春は夜空に星が少ない時期です。1等星は3個しかありません。うしかい座のアルクトゥルス、おとめ座のスピカ、しし座のレグルス。
この3つで春の大三角としたいところですが離れすぎています。そこで、レグルスではなく、同じしし座で2番目に明るい、しっぽの星デネボラを使って春の大三角としています。そんな事情もあって、夏の大三角、冬の大三角ほど知名度が高くありません。


なぜ、春の夜空は星が少ないのでしょう。理由は下の図の通り。

この写真の天体は、かみのけ座にあるNGC4565という系外銀河

赤い点の位置から右を見るとたくさんの星が集まって見えます。これが夏の天の川。左を見ると右ほどではありませんが、星のあつまりが見えます。これが冬の天の川。春は銀河面に対して垂直方向を見ています。天の川銀河の中の星の層がもっとも薄い方向です。
春は星が少ない代わりに宇宙のはるか彼方まで見通せます。


おとめ座銀河団の一部
白い点は天の川銀河の中にある星ですが、それ以外は宇宙の彼方にある銀河です

おとめ座やそのとなりのかみのけ座の方向には、宇宙のはるか彼方にあるたくさんの銀河が見えます。宇宙のぞき穴と言っていいところです。







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