かに座・しし座


この時期の夜9時頃、南を向いて上に向かって夜空を見上げていくと、明るい星がありません。星そのものが少ない場所です。天頂より西側には、カストルとポルックスがあるふたご座、東側には後述するレグルスがあるしし座があります。その間の星の少ないところ、そこがかに座です。
かに座は黄道12星座のひとつで有名ですけど、暗い星しかなくて初心者には見つけにくい星座です。でも、カニの甲羅の真ん中に「プレセペ星団(M44)」があります。これは大きな散開星団で、双眼鏡で見るときれいです。

かに座の中心部を拡大下のが下の写真。プレセペ星団のアップです。肉眼で見ると、ここがボーッとした小さなちぎれ雲のように見えます。かに座を形作る星を見つける前にこちらが見つかるかもしれません。


しし座はライオンの星座。星をつないでいくと、いかにもライオンの形になります。星座の中で一番形がわかりやすい星座のひとつ。 一番明るい星がレグルス、しっぽの星が2番目に明るいデネボラという名前です。
ライオンというとアフリカ、星座にライオンがいるのは違和感がありませんか?
現在の星座の基本形は紀元前5世紀頃メソポタミア文明で作られたらしい。イラクあたりの中東です。そこに住んでいた人たちが、日頃見慣れたものを星座にしました。(ギリシャ時代になってから、すでにできていた星座に対して、後から神話が結びつけられました) 中東にライオンがいた?
それがいたらしいのです。当時は中東や地中海の北側の地域にもライオンが生息していたようです。

前足をたたんで、後ろ足で地面を蹴って、今まさに獲物に襲いかかろうとしている姿です。そう見えるでしょ?
星座を形作る星も、かに座に較べたら明るいものが多い。
写真の下の方が赤っぽいのは地上の光の影響です。北関東から(特に栃木県から)しし座を見ると、こんな感じで下側に街の光が見えます。これは自分の住んでいる街だけではなく、関東平野全体の光が空を照らしているからです。








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