変光星 ミラ

夜空には、理由はいろいろですが、明るさが変わる星がけっこうあります。

たとえば脈動星。星自体が膨らんだり縮んだりして明るさが変わります。代表的なのはくじら座にあるミラ。くじらの心臓にあたる赤い星です。この星は330日ぐらいの周期で、2等星~10等星の範囲で明るさが変わります。
2等から10等というのはすごい変化です。くじら座の中で一番明るい星になることもあれば、暗くなると肉眼では全く見えなくなり、双眼鏡でさえ見えなくなります。周期的に明るくなったり暗くなったりって、まさに心臓の鼓動ですね。


くじら座
(ミラが比較的明るい時期に撮った写真です)


くじら座はこの時期、夜10時頃、南東の空の低いところにあります。これからだんだん見やすい位置に来ます。
現在のミラは、今年の7月上旬に最も明るくなって、今は暗くなりつつあるところです。ピークから3ヶ月過ぎているので暗くなりましたが、星がよく見えるところならば、肉眼でもなんとか見つけられる程度の明るさでしょう。

これからさらに暗くなり、冬の間は見えなくなります。次に見えるようになるのは来年の春でしょう。そして、ゴールデンウイーク頃、最大光度になります。
肉眼でも明るく見えていた星がしだいに暗くなって見えなくなり、そして、来年の春頃、また見えてくる。不思議な星ですね。

天体アプリの入ったスマホを片手に、まずはくじら座を探して、ミラが見えるかどうか確かめてみてください。








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