天王星

今回は天王星のお話しです。太陽系の一番外側の惑星が海王星で、その内側が天王星。地球からは遠くにある惑星です。

地球も天王星も太陽の周りを公転しているので、太陽-地球-天王星 の順に、一直線上に並んだときが、地球と天王星の距離が最も近くなります。実は、今週、そういう位置関係になります。天王星までの距離が近いということは、大きくて明るく見えるわけです。でも実際は、天王星はとても遠くにあるので、近いときも遠いときもあまり大きな差がありません。現在の明るさは5.7等星。今年いっぱいぐらいは明るさも大きさもあまり変わりません。

5.7等星というのは、街中では肉眼では見えません。星がきれいに見える山の上などに行けば、肉眼でもギリギリ見える明るさです。でも、双眼鏡で見れば宇都宮市内でも見えるかもしれません。天王星は下の図の位置にあります。天体アプリの入ったスマホがあれば、実際の星空と見較べて探してみてください。


10月6日夜10時頃、南東の空にこんな感じに見えます


天王星って、どんな惑星なのでしょう?
学名はウラノス。ギリシャ神話に出てくる天の神の名前です。天の神様なので日本語では天王星。木星、土星に次いで、太陽系で3番目に大きい惑星です。天王星の一番の特徴は、赤道傾斜角が98度だということ。どういうことかというと、天王星は太陽の周りを横倒しになって回っています。下の写真はハッブル宇宙望遠鏡で撮影したものです。この状態で太陽の周りを回っています。細い輪がありますね。残念ながら、地球からは天体望遠鏡で見ても輪は見えません。



横倒しのまま太陽の周りを回っているため、天王星の南極や北極では、昼だけ・夜だけの期間が長く続きます。公転周期が84年なので、40年間ぐらいは昼だけ、または夜だけの世界になります。
人間が天王星の南極や北極に行ったら、一生が1日しかないわけですね。








戻 る