アイソン彗星が太陽に一番近づくのが今週の29日。その後、すごく明るくなっていれば2・3日後の早朝、朝焼けのオレンジもしくは青い空の中、東の地平線近くに尾を引く彗星の姿が見られます。それほど明るくならなくて、空が暗くないと見えない場合は、12月6日頃、朝5時から5時半の間に見えます。
アイソン彗星は普通の彗星に較べて、ものすごく太陽に近づきます。太陽スレスレをかすめてUターンしていきます。彗星の本体は汚れた雪だるまにたとえられ、大部分がチリを含んだ雪みたいなものでできています。それが太陽のすぐ近くに行くわけですから、すごい熱を受けて蒸発してなくなってしまう可能性もあるわけです。
彗星が蒸発するとき、内部に含んでいるチリを大量に吹き出します。それが多ければ多いほど長くて立派なしっぽになります。
1965年に日本人の池谷さんと関さんが見つけた「イケヤ・セキ彗星」が同じように太陽をかすめていった大彗星です。日本で見えたものとしては、それ以来の大彗星になる可能性があります。1965年というとおよそ50歳以下の人は見てないわけですから、一生に一度というのも納得できます。
来週のいずれかの日に、夜明け前の東の空に現れます。5時から5時40分ぐらいがチャンス。しっぽが左上方向に伸びているので、頭よりしっぽが先に見えてきます。左上に傾いたサーチライトの光のようなものを探しましょう。
彗星が見え始めるのが来週のいずれかの日ですが、それから2週間ぐらいは見えると思います。見える位置は、毎日左上方向に移動していくので、日が後になるほど地平線から上にあがっていくので見つけやすくなりますが、同時に暗くなっていきます。
一生に一度と思って、早起きして東の空を見てください。
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