最近のプラネタリウム事情


月が大きくて星を見られないときは、プラネタリウムへ足を運んでみるのもいいと思います。栃木県だと「こども総合科学館」。鹿沼と真岡にもあります。

ところで、みなさんはプラネタリウムに行ったことがありますか?
意外に、行ったことがないとか、昔、1回ぐらい行ったかなぁ・・・? という人が多いように思います。
プラネタリウムのイメージとしては、真ん中に星を投影する機械があって、お客さんはリクライニングする椅子に座って、投影された星を見ながら解説者の説明を聞く・・・ というような形でしょうか。
最近のプラネタリウムは、もちろんそういう番組もありますが、それだけではありません。映画館的になっています。直径20m程度の丸いドームの内側全面をスクリーンにして映像を映します。これを「フルドーム映像」といいます。人間の目では、目を動かさずにドーム全体を見ることはできません。全体どころかドームの半分程度しか見えません。
映画館のスクリーンが大きいと言っても、長方形のスクリーンが視野内の一部に見えているだけです。映像と同時にスクリーンの外側の景色も見えているわけです。前の席の人の頭とか。
ところがフルドーム映像は、視野内に見えるものすべてが映像作品なのです。さらにそれが視野外まで広がっています。主なストーリーは正面方向で展開されていますが、後ろを見れば、それにつながる映像が映っています。たとえば、「HAYABUSA BACK TO THE EARTH」という作品があります。ハヤブサミッションの中身と苦労して地球まで帰ってきた過程が描かれています。その中で、ハヤブサの機体が視野外からいきなり見える範囲に入ってきてびっくりしたことがありました。

映画は平面から3Dになり、奥行きが見えるようになりました。それもすごいですが、見える範囲すべてが映像というのもすごいです。映画館に較べて、フルドーム映像の見られるプラネタリウムは少ないので、フルドーム対応作品数も少ないのですが、最近は映画に劣らない質の高い作品が生まれてきました。映像文化連合会で文部科学大臣賞(実質2位)に輝いた作品もあります。
栃木県では、こども総合科学館で見られますが、常時上映しているわけではありません。
近県で充実したフルドーム映像の設備があるのは、日立シビックセンター、筑波エキスポセンター、郡山市ふれあい科学館、そして東京に数カ所あります。

話題作のフルドーム映像が年明けに公開されます。つくばエキスポセンターで来年1月4日より、「銀河鉄道999 赤い星ベテルギウス~いのちの輝き」の上映が決定しました。銀河鉄道999のフルドーム版新作です。999ですから、大人も子供も楽しめるでしょう。もちろん、プラネタリウムにふさわしい天文学的トピックが含まれます。






















映像文化連合会アワード2013で文部科学大臣賞を受賞した作品







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